アクアマン

アクアマン “Aquaman”

監督:ジェームズ・ワン

出演:ジェイソン・モモア、アンバー・ハード、ウィレム・デフォー、
   ニコール・キッドマン、パトリック・ウィルソン、
   ドルフ・ラングレン、ヤーヤ・アブドゥル・マーティン・セカンド、
   ルディ・リン、テムエラ・モリソン

声の出演:ジュリー・アンドリュース、ジョン・リス=デイヴィス、
   ジャイモン・ハンスゥ

評価:★★★




 今ハリウッドで最も凶悪な顔の持ち主と言ったら、ジェイソン・モモアだ。一発で堅気ではないと悟らせる、もとい思わせる目つきの悪さがとんでもない。『アクアマン』はそのモモアをヒーローに仕立て上げる。そんな無茶な。確かに。けれど、無茶を承知でトライしたとき、想像を超えた旨味が出るものだ。

 そう、とにかく、このモモア=アクアマンが魅力的だ。身体が筋骨隆々なのは当然として(筋肉質でも柔らかさがあるのが良い)、悪人顔もそれが崩れたとき(例えば笑みがこぼれたとき)、かえってチャーミングに見えるからお得だ。遠藤憲一の例を挙げるまでもなく、おっそろしい顔は意外なほど喜劇に良く溶ける。

 『アクアマン』は喜劇とは言わないまでも、ノリがライトだ。DCコミック映画で欠如しがちなそれをエンジンとして搭載しているだけでもう、嬉しくなる。海底人の国々の諍いが環境問題と交錯しながら、豪華な冒険アクションへと変貌を遂げる。雰囲気は「インディ・ジョーンズ」シリーズや「スター・ウォーズ」シリーズに近い。そこにアーサー王伝説のエッセンスが放り込まれる。

 まあ、全てが魅力的というわけには行かない。何と言っても海底王国の色彩が、クリスチャン・ラッセン的と言うか、「レディ・プレイヤー1」(18年)風と言うか、蛍光色をキラキラさせるのが全然綺麗じゃない。光らせとけばいいだろ的イージーさ。戦闘シーンになると、ゲーム画面になってしまうのもどうか。軽くて、やたらごちゃごちゃした画が並ぶ。

 でも面白ポイントはもっとある。ニコール・キッドマンがいきなり世にも珍しいアクションを見せる。キッドマンの女王コスチュームが全く似合っていないのが可笑しい。ウィレム・デフォーのちょんまげが映る度に大笑いを誘う。モモアとアンバー・ハードの関係にロマンティック・コメディの楽しさが溢れる。綺麗に撮られたハードが女戦士として輝く。サメ、クジラ、カメ、エイ、タツノオトシゴ、シャチといった海の生き物が、地上の馬よろしく暴れるのが痛快。そうそう、いちばん感心したのは、ちゃんと海の中の、水の中の冒険だと信じられる画になっていたことだ。人物の水中での動きが滑らか、かつ魅力的だ。

 モモアの豪快なカリスマ性に引っ張られ、詰め込み過ぎの話も、どこに向かっているのか分からない展開も、何とか見せ切る。そして辿り着くのは、「王は己の国のため、ヒーローは皆のために戦う(A king fights only for his own nation. You fight for everyone.)」というメッセージ。これに説得力を持たせられたかと言うと、疑問は多々。ただ、それでも海という大自然の可能性をたっぷり見せてくれただけでも十分合格だ。次回作ではアクアマンを象徴する矛を使ったアクションにヴァリエーションを持たせて欲しいとリクエスト。





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