TAG タグ

TAG タグ “Tag”

監督:ジェフ・トムシック

出演:エド・ヘルムズ、ジェレミー・レナー、ジョン・ハム、
   ジェイク・ジョンソン、リル・レル・ハウリー、アイラ・フィッシャー、
   アナベル・ウォーリス、ラシダ・ジョーンズ、レスリー・ビブ

評価:★★★




 「老いて遊びをやめるに非ず。やめるから老いる」。冒頭紹介される言葉だ。…そんなわけで『TAG タグ』に出てくる中年男たちは、幼い頃から5月になると本気の鬼ごっこに興じることにしている。アメリカ各地に散らばってしまった仲間たち。けれど、毎年5月になれば鬼ごっこがスタート、鬼はしばらく会っていない仲間の下へ行き、獲物の身体に触れる。獲物はどこから鬼が現れないかと気が気ではない。

 実在する仲間たちをベースにした話だそうで、何と言うか、これだけで何と面白いことを考えるのだろうと感心する。鬼ごっこ自体の面白さもさることながら、旧友の顔を見る、そこに意味があることは明白だ。事情があって離れていても、一目見れば楽しかった時代にタイムスリップするもの。本当の仲間なら、味気ない年賀状のやりとりよりよっぽど気の利いたアイデアではないか。

 ただ、それをそのまま映像化するのは画的に面白くないだろう。そこでこの映画は、鬼を捕まえるまでに様々な策を講じる。肉体が追いかけっこするそのままな鬼ごっこもあるし、ゴルフカートを使ったチェイスや人を雇って大々的な芝居を打つこともある。空手が物を言うときもあるし、スパイよろしく行事に潜り込むこともある。要するにアクション・コメディの側面を打ち出すのだ。

 もちろん実際はもっと穏やかな鬼ごっこだったのだろう。でもこれは映画、遠慮は要らない。カメラワークは突然豪快になり、スローモーションも連発、演者たちも身体を張る。鬼ごっこを極めるのだ。この際、仲間にひとり、鬼ごっこのエキスパートを置いたのが正解だ。残りの仲間たちは、奴を仕留めようとあの手この手の作戦を練る。けれど相手は一枚上手、どうしても捕まえられない。それどころか返り討ちにあって、あぁ、悔しい!

 エキスパートがジェレミー・レナーで、彼にエド・ヘルムズ、ジョン・ハムらが立ち向かうという構図がキマっている。レナーはホークアイ役、或いはアーロン・クロス役を見ればわかるように身体が良く動く。動きがしなやかでカッコイイ。ヘルムズやハムらはレナーに太刀打ちできないものの、そのやられっぷりにはちゃんと芸がある。…というか、叩きのめされるのが似合っちゃう。だから気持ち良く笑えるのだ。

 あぁ、だから、終幕の展開が惜しい。流産云々が絡んだエピソード、或いは治らない病云々が前面に出たエピソードは、不必要な不快さや感傷を呼び込む。おそらくちょっと良い話風にまとめようとした結果なのだろうけれど、画面の温度が急激に下がってしまう。そんなことをしなくても、バカを極めるだけで、観る者は長らく会っていない旧友の声を聞きたくて、顔を見たくて堪らなくなるはずだ。





ブログパーツ

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ