パラノーマル・アクティビティ2

パラノーマル・アクティビティ2 “Paranormal Activity 2”

監督:トッド・ウィリアムス

出演:スプレイグ・グレイデン、ブライアン・ボーランド、
   モリー・イフラム、ケイティ・フェザーストン、ミカ・スロート

評価:★★




 一作目がサプライズヒットを記録したモキュメンタリー・ホラーの続編。…となるといくら低予算で作ることができると言っても、製作費がドーンと増えるのは当たり前。見劣りするような内容にはできないから、まずは金をかけるところから始まるのだ。一作目の製作費は僅か1万5,000ドルだったのが、二作目となる『パラノーマル・アクティビティ2』は一気に275万ドル。なんとびっくり183倍である(いや、275万ドルも普通では考えられない低予算だけど)。

 まず、何に金をかけたかというと、監督がトッド・ウィリアムスに変更されている(前作のオーレン・ペリはプロデュースに回っている)。ウィリアムスは佳作「ドア・イン・ザ・フロア」(04年)で知られている人で、このジャンルとは全く無縁に思えるのだけれど、この大胆な抜擢はシリーズを大切にしたいという作り手の思いの表れなのかもしれない。

 ウィリアムスの演出はさすがにポイントを押さえたスマートなものになっている。基本的に家庭用ビデオと防犯ビデオにより撮影された映像を繋ぎ合わせたものなのだけど、対象物を捉える角度や色合い、夜中と昼間の切り替えのタイミング等、実に計算されていることが分かる。撮影機材もグーンとグレードアップしていることは一目瞭然。前作と同じことを繰り返しているだけにも関わらず、その魅せ方は玄人的に進化しているのだ。当然前作よりすっきり見られることになる。

 …のだけど、これは果たして良かったのかどうか、判断に苦しむところだ。プロの技が見えてくることで、ホンモノらしさという点が弱まってしまったからだ。「ヤラセ」に通じる手法でギリギリのところを綱渡りしているのは相変わらず。ただ、観る方はおそらく、一作目よりもかなり冷静な気分で臨むことになる。その分現実感ある恐怖は薄くなった。

 増えたのは製作費だけではない。登場人物が増えている。父母と娘、そして生まれたばかりの赤ん坊とその乳母。犬も活躍するし、前作のふたりが再登場する。一気にシリーズの世界が広がった印象。登場人物が増えても整理整頓され、人物関係も含めて混乱しないのは演出力のおかげ。

 そして、恐怖のポイントを赤ん坊と犬に置いたのが巧い。赤ちゃんと動物は時折、何もないところをじっと眺めていることがある。彼らには何が見えているのだろう。その薄気味悪さを映像に取り込むことに成功している。緊張感が最も高まるのは、赤ちゃん部屋の防犯ビデオの映像になるとき。反撃力に乏しいゆえ、固唾を呑んで見守ることを強いられる。この状況で、何故赤ん坊を一人きりにするのだー。

 一作目への目配せも多い。続編ではあるけれど、前日譚であり、あの事件の数カ月前が描かれる。観ている間はそういう設定にする意義がよく分からないものの、ラスト1分で理由が明らかになる。ギョッとする結末だ。更なる続編はどこに向かうのだろう。同じ手法を繰り返して終わりなのか、新しい魅せ方を捻り出すのか。三作目こそ真価が問われるシリーズになる予感がする。





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