ルイスと不思議の時計

ルイスと不思議の時計 “The House with a Clock in Its Walls”

監督:イーライ・ロス

出演:オーウェン・ヴァカーロ、ジャック・ブラック、ケイト・ブランシェット、
   カイル・マクラクラン、レニー・エリーズ・ゴールズベリー、
   コリーン・キャンプ、ロレンツァ・イッツォ、サニー・スリッチ

評価:★★




 ジャック・ブラックとケイト・ブランシェットが魔法使いに扮する。この際キャラクターの割り当てが、ブラックが三流のポンコツ、ブランシェットが超のつく一流というのだ。つまり、ふたりのイメージ通りということだ。加えて、彼らをサポート役に冒険の中心となる少年は、両親を亡くしたばかりの苛められっ子と来た。あぁ、何と分かりやすいファミリー映画だ。

 そう、『ルイスと不思議の時計』は子ども相手の映画であることを常に意識した作りで、それが結果的に退屈を招くという、大変厳しい外観だ。一軒の古い邸宅で起こる出来事は、不可思議かつ、実にかったるいそれで占められる。

 家はハロウィンのカボチャで囲まれている。ということは、もっと恐ろしい装飾にすることもできたはずなのだ。魔法というロマンティックな響きに酔って、マジックに毛の生えたような画で満足するのがもどかしい。家中の人形やカボチャが動き出すところなんて、本来もっと怖くて良い。「creepy」なんて形容されるけれど、どこがよ。

 …と来たところで、愉快な画がひょっこり顔を出す。ある出来事があってブラックが、顔はそのまま、首から下が赤ん坊になってしまうのだ。これは相当不気味。ちょっと楳図かずお先生的な気味悪さがある。このとき、赤ん坊ブラックがえーんえーんと泣くだけなのが勿体ないものの、まあ、これ以上の描写ではR指定になってしまうかもしれない。…ってホントか?監督、イーライ・ロスなんだけど、これで良いのか!?

 空間はもっと大胆不敵に設計して欲しい。せっかく家が生きているという設定なのだから、もっと広々と豪快に使うべき。大半は家の中で起こる話。ずっと狭いところに閉じ込められているような閉塞感がある。それに1955年という時代なのだから、インテリアや建築をもっと当時に近づけても良かった。魔法絡みのアイテムの主張が強過ぎて、50年代の気配はゼロに近い。

 でもまあ、ブラックとブランシェットの掛け合いを見られただけでも良しとするか。顔を見れば毒入りの言葉をぶつけ合うふたりは、実は仲良し。阿吽の呼吸で、部屋を瞬く間にユーモアで満たす。少年が泣き虫で、叫んでばかりゆえ、彼が放出する湿っぽい匂いを、ヴェテランふたりが何とか吹き飛ばした感あり、だ。





ブログパーツ

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク