カレには言えない私のケイカク

カレには言えない私のケイカク “The Back-up Plan”

監督:アラン・プール

出演:ジェニファー・ロペス、アレックス・オローリン、ミカエラ・ワトキンス、
   エリック・クリスチャン・オルセン、ノーリーン・デウルフ、
   アンソニー・アンダーソン、リンダ・ラヴィン、トム・ボスレー

評価:★★★




 いきなりオマタをおっぴろげて診察台に寝ているジェニファー・ロペスが映る。どうやら人工授精を試みている真っ最中。ロペスはイイオトコとの出会い・結婚を諦め、しかし医学の力により子どもを産む決心をしたのだ。「男はいらない。でも子どもは欲しい」。最近よく聞くこの主張。『カレには言えない私のケイカク』の着想はどうやらそのあたりにありそうだ。ここで人工授精の是非については触れられない。誰もが当然の権利として受け入れ、その上で作られている物語だ。小狡い気がしないでもないけれど、まあ、ロマンティック・コメディだし、ロペスなら絶対に丈夫な子を産みそうだし、双子ぐらいいけそうだし、まあいいかと寛容な気分。

 …と思ったら本当にロペスが双子を身篭るから嬉しくなるじゃないの。ロペスのあの腰周り、尻周りの迫力があれば、そりゃ子どももバンバン産めることだろう。でもあらら、なぜだかロペスの迫力の腰や尻はあまり強調して撮られていない。なんて勿体無いのだ。今こそスクリーン一杯にロペスのご立派な下半身(もちろん脚はちゃんとスラッとしている)を映し出すべきだろう。

 シングルマザーになろうとしている女と父親になる心積もりができていない男の物語は、案外ロマンティック・コメディという分野においては描かれてこなかったかもしれない。男からすれば自分の子どもではないわけだし、女にしたって恋どころじゃないという気分になるからか。ただ、恋なんてものはコントロールできるわけがない。全くあり得ない状況なんかではないだろう。大抵のロマコメで障壁となるのは、ライヴァルの存在だったり、仕事だったり、過去のトラウマだったりするわけだけれど、ここでは人工授精によるベイビー。彼らが腹を括って親になることを身も心も受け入れるまでが描かれ、これがなかなか真実味のある描かれ方をしているところがポイントだ。特に男の方の心の流れ方は意外なほど正直なものとなっている。好感度を下げるリスクを冒してでも、それを選んだのは勇気がある。

 尤も、何も考えずに男と女の掛け合いが楽しめるのは、妊娠中であることが明らかになる前、出会った直後のふたりが描かれる前半だ。男運がないのか、理想が高いのか、見る目がないのか。ロペスが遂に出会った「タクシー泥棒」アレックス・オローリンは、一度目をつけたら、駆け引きなどお構いなしにガンガン押しまくる男だった。今時珍しいこの設定が笑える。女の職場まで押しかけるわ、女を褒めまくるわ、凝りに凝ったシチュエーションでデートを盛り上げるわ、意味なく上半身裸になってピカピカの筋肉をアピールするわ。ほとんどロペスをプリンセス扱い。ロペスも当然上機嫌。女王様も女の子なの。あまりにロペスに都合が良くてほとんどバカバカしいくらいなのだけど、でもまあ、不快になるようなものでもないし。

 これが初の大役になるはずのオローリンは、イイオトコなのかどうか、判断に迷うところなのだけど、ロペスの存在感に押し切られることなく踏ん張っているあたりは好感が持てる。デヴィッド・アークェット、或いはライアン・ゴズリング、はたまたスチュアート・タウンゼントを思わせる…即ち人の好さそうな垂れ目顔のオローリン。もっと身体を張った役柄の方が似合うのかもしれない。

 そうそう、喜劇仕立てだからと言って、無理に笑わそうとしないあたりは正解。気恥ずかしくなるロマンティックな場面を笑いでハズしていくのも正解。案外節度ある演出になっている。あ、でも、「エクソシスト」(73年)よりも怖い出産シーンはちょっとやり過ぎたか。





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