イコライザー2

イコライザー2 “The Equalizer 2”

監督:アントワン・フークワ

出演:デンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、アシュトン・サンダース、
   メリッサ・レオ、ビル・プルマン、サキナ・ジャフリー、
   ジョナサン・スカーフ、アダム・カースト、オーソン・ビーン

評価:★★★




 一作目(14年)、デンゼル・ワシントン演じるロバート・マッコールはホームセンターのオッチャンだった。あのワシントンがエプロンを装着して、ホームセンターで品物をチェックする。その画の破壊力。それに較べると『イコライザー2』はインパクトが弱い。ホームセンターをやめたオッチャンはタクシーの運転手として現れる。いや、職業は自由だ。けれど、バックミラー越しに客の様子を窺うだけの画には、さほど力が、いや突っ込み所がないのだった。

 だからというわけでもないけれど、アクションの面白さもがくんと落ちた。前作では、身の回りにあるものを使って敵をアッという間に伸してしまう、その効率的な動きに様式美が感じられ、それがマッコールの独特の世界観を創り出していた。作品毎にアクションのパターンを変えるつもりなのか、それがそこいらのアクション映画同様、さほど工夫のない残酷描写だけに留まる不幸。マッコール、様式美を貫くジョン・ウィックに完敗だ。

 見せ方のせいなのか、ワシントンの動きが重たいのは気になるものの、クライマックスの嵐の中の戦いには一定の興奮が感じられた。悪天候のために住民が避難した港町で、マッコールが悪漢を次々成敗していく。ちょっとアルフレッド・ヒッチコック的気配も感じるのは気のせいか。悪漢が小物過ぎてマッコールが負ける気が全然しないのは問題だけれど…。

 さて、物語はというと、マッコールの日常を描くのにたっぷり1時間もかけるのに驚く。メインのエピソードはマッコールのCIA時代の同僚が殺害される事件で、それに入るまでに1時間近くある。一見何の関係もなさそうだった話が繋がっていくあたり、作り手は最初からこの事件を描いているつもりなのだろう。ただし、そこにマッコールが絡まないため、演出がもたついて見える。

 尤も、やりたいことは分かる。真相が明らかになるに連れ、実は過去に繋がりがあったマッコールと真犯人。その違いを見せたかったのだろう。マッコールの仕事人的活躍は、ただその画だけを見れば、単なる暴力だ。けれど、彼は決して闇雲に戦いに身を投じるわけではない。犯人との差は何なのか。それが見誤られていない。

 マッコールの日常に同じアパートに住む若者が入り込んでくるあたりは大きな見もの。若者に扮したアシュトン・サンダースはそう、あの「ムーンライト」(16年)の青年だ。身体は細くても、顔つきに大物感あり。若者は絵の才能がありながら、不良ぶって悪い道に片足を突っ込んでいる。マッコールと若者の交流に漂う穏やかで優しい空気感が楽しい。マッコールが若者を見つめる目と、ワシントンがサンダースを見つめる目が重なるおまけつき。ワシントンがとても嬉しそうな目をするのだ。演技とは思えない。マッコールが若者をドラッグ仲間から救出した後の語りの場面など、涙を誘われるくらいだ。





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