クリミナル・タウン

クリミナル・タウン “November Criminals”

監督:サーシャ・ガヴァシ

出演:アンセル・エルゴート、クロエ・グレース・モレッツ、
   デヴィッド・ストラザーン、キャサリン・キーナー、テリー・キニー、
   コリー・ハードリクト、フィリップ・エッティンガー、ダニー・フラハティ

評価:★




 冒頭、ワシントンD.C.のとあるカフェでひとりの黒人少年が銃殺されるからと言って、本格的な犯罪ドラマや生真面目な社会派スリラーとは限らない。『クリミナル・タウン』を敢えてジャンル分けするなら、青春ドラマ、それもカミング・オブ・エイジ ストーリーの色が濃い。そして、「出来が酷く悪い」という言葉を添えなければならない。

 アンセル・エルゴートが恋しいクロエ・グレース・モレッツと共に親友の死の真相究明に乗り出す。物語の掴みが事件の発生ではなく、童貞と処女の喪失なのに苦笑い。モレッツは「痛い」だとか「入ったわ」だとか「ちゃんとできたわね」なんて馬鹿な言葉を恥ずかしげもなく口にする。エルゴートは「やってやったぜ!」みたいな…。頼むよ、ひとつ。

 なんせ主人公エルゴートの成長をメインに置いているものだから、ちっとも事件が進展しない。警察はギャングの犯行だと決めつけ、教員は友を亡くした生徒の気持ちがさっぱり分からない。そしてエルゴートがやることと言ったら、「情報求む」のビラを「校内」(何故???)に掲示しまくることだけなのだ。そして、それに疲れると、先ほどまでの深刻顔はどこへやら、再びモレッツにセックスをせがむのだ。

 そんなわけで、事件の明確な情報を握る人物が明らかになる件は、物語の終幕、ラスト20分を切るところまで待たなければならない。でも仕方ない。なんせこれは、事件なんて呼ぶのが恥ずかしくなるくらい、単純かつ底の浅いいざこざに過ぎず、よくぞこれをメインの事件として置いたものだとかえって感心してしまうくらいなのだから。

 エルゴートが友の裏の顔を知り、心を痛めたりそれを乗り越えたりする描写はない。友が裏社会と関わった理由は明らかにされない。何か意味があるのかと思われたビデオカメラ撮影は機能せず、親役にデヴィッド・ストラザーンとキャサリン・キーナーを迎えた意味も不明だ。簡単に言うと、何を見て欲しいのか、さっぱり分からぬ。

 いちばんの盛り上げどころであるはずの犯人との対決が、こんなにも情けないだけで良いのだろうか。危険な場所に果敢に乗り込んでいく割りに、いざというとき腰抜けなエルゴートは、いまにも命乞いでもしそうな雰囲気。どこにでもいる少年なのだから、こんなもの?確かに。でもならば何故、わざわざ彼を主人公に物語を綴ったのかと首を傾げてしまうのだ。





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