インクレディブル・ファミリー

インクレディブル・ファミリー “Incredibles 2”

監督・声の出演:ブラッド・バード

声の出演:クレイグ・T・ネルソン、ホリー・ハンター、サラ・ヴォーゲル、
   ハック・ミルナー、サミュエル・L・ジャクソン、ソフィア・ブッシュ、
   イーライ・フーチレ、ジョン・ラッツェンバーガー、ボブ・オデンカーク、
   キャサリン・キーナー、ジョナサン・バンクス、イザベラ・ロッセリーニ

評価:★★★★




 「Mr.インクレディブル」(04年)のときはさほど感じなかったものの、あれから10年以上の時を経て思うのは、ボブ・パーを中心にした一家のヒーローとしての姿は、昨今の映画界を賑わす既存ヒーローたちをパロディにした要素がたっぷり含まれているということだ。ただし、モノマネだとか盗用だとか、そんなレヴェルにはない。それどころか本家を凌ぐ活躍を見せ、カタルシスと密着する。

 続編『インクレディブル・ファミリー』は例えば、アクションの面で、ヒーロー大挙出演の「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」(18年)を軽く超えてくる。各々が具えるユニークな技の数々が、一切無駄にされない。どのキャラクターも自分にしかできない動きを見せ、アクションでサプライズを巻き起こし、さらには物語を豪快に展開させていく。「インフィニティ・ウォー」が闇鍋になっていたのと大違い。

 オープニングの巨大ドリル型戦車(?)が絡んだアクションもさることながら、世界各国の有力者たちを乗せた遊覧船を舞台にしたクライマックスのそれが、とにかく魅せる。ここではヒーローたちが知恵を絞り出し、己の、そして互いの技を最大限活かすためのコンビネーション技を次々炸裂させる。ブラッド・バード監督ならではの空間デザインも冴え渡る。快感が物語を貫く。

 何故『インクレディブル・ファミリー』は復活しなければならなかったのか。そのひとつの答えが社会の変化、とりわけいよいよ活発になってきた女性の社会進出にあるのは明白だ。ヒーローとして悪を追い詰める先頭に立つのは、ママ、イラスティガールであり、これまで大黒柱的立場だったパパ、Mr.インクレディブルは裏方に回る。ママがこれまで担当してきた家事や育児こそがパパの新たなミッションだ。ママが期待通りの活躍を見せるのに対し、子どもたちに振り回されたパパがKO寸前に追い込まれるのが可笑しい。

 もちろんヒーローとしても家族としても、一家はピンチを迎える。それを切り抜けるところにストーリーの見せ場があるのは当然として、その触媒として末っ子ベイビー、ジャック・ジャックの覚醒を置いたのがスマートだ。もしかしたら誰よりも無限のパワーを秘めているかもしれないベイビーは、どう出るか先が読めないというサスペンス作りに大いに貢献。もちろんサイコーにキュート。

 先に「インフィニティ・ウォー」のタイトルを挙げたけれど、この仕上がりを見せられると、ヒーロー映画は実写よりCGアニメーションの方がアクションの快感を狙い撃ちしやすいのではないかと思わざるを得ない。実写では肉体の限界が立ち塞がり、それを打ち破るには視覚効果の力に寄り掛かるしかない。その点、アニメーションは肉体の限界を超えてくる。その上、映像が美しいのだ。実写は人間の肉体をどれだけ魅力的に見せるか、そちらの研究に励む必要がある。いや、『インクレディブル・ファミリー』の画がアメージングってことだ。





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