ホーム・アゲイン

ホーム・アゲイン “Home Again”

監督:ヘイリー・マイヤーズ=シャイア

出演:リース・ウィザースプーン、ピコ・アレクサンダー、
   ジョン・ルドニツキー、ナット・ウルフ、レイク・ベル、
   リード・スコット、ドリー・ウェルズ、ローラ・フラナリー、
   エデン・グレイス・レッドフォード、P・J・バーン、ジ
   ョシュ・スタンバーグ、マイケル・シーン、キャンディス・バーゲン

評価:★★




 ヘイリー・マイヤーズ=シャイアはナンシー・マイヤーズの娘らしく、なるほど母親の作風を受け継いだようだ。昔ながらのロマンティック・コメディ、それもハリウッド黄金期のロマコメのリズムを目指したような間合い、画面、音楽が次々登場。離婚で傷ついた女が新しい家族の形を見つける物語に優しい視線を投げ掛ける。

 40歳になったばかりの女が20代半ばの青年たち3人と一緒に暮らすことになる。このプロットだけ取り出すと年増女が若い男をたぶらかす話と誤解してしまいそうだけれど、それを避けるべく、人物造形に入念な気遣いが感じられる。ヒロインは万事において慎ましく、青年たちも礼儀正しく紳士的な態度を崩さない。要するに彼らは好感度が高い。

 けれどその結果、当たり障りのない展開に落ち着いてしまったのは反省点と言えるだろう。例えば、平穏に流れていた時間が突如乱れる理由として、青年のひとり(ヒロインとは恋愛関係にある)が残業が原因で、約束をすっぽかしてしまうというのは、あまりに温いというものだ。私と仕事、どちらが大切なの?…なんて問い詰めるセリフはなくても、同じプレッシャーがかけられる。チープだ。

 好感度を狙ったがために話が退屈になってしまうぐらいなら、いっそプロットの響きそのままに過激に走っても良かったのではないか。ヒロインと恋に落ちるのが三人の若者の内一人だけなんて行儀が良過ぎる。全員が首ったけになっても良いし、そこにヒロインの夫を放り込んで泥沼に見せても良い。不潔でも節操なくても良い。だって主演はリース・ウィザースプーンなのだ。そうそう、好感度が崩れることはないだろう。

 ウィザースプーンがこの手のコメディに出るのは本当に久しぶりで、「幸せの始まりは」(10年)まで遡らなければならない。もちろん月日の流れと共に多少老けたのではあるけれど、やはり彼女は大スターだ。それもアメリカの恋人と呼んで良い大スターだ。出てくるだけで画面がに花が飛ぶ。だから、若い三人の配役はもっと考えて欲しかった。三人束になってかかっても、ウィザースプーンとバランスが取れない悲劇。ティモシー・シャラメ級、ルーカス・ヘッジズ級を揃えてくれないと、ウィザースプーンの良さも映えない。

 それでも若者たちが映画人志望だという設定にはつい寛容な気分になる。伝説の映画監督の邸宅を冒険する様。その奥さんの話に目を輝かせる様。監督の遺した脚本やオスカー像に興奮する様。ヒロインは映画監督の娘で、それなのに映画関係の話に全然絡んでこないのは腑に落ちないものの(インテリア関係の仕事の描写が中途半端に済まされる)、青年たちの希望に包まれた眼差しに救われるところがある。出来は良くなくても、結局憎めないのは、この辺りに理由がありそうだ。





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