October 12-14 2018, Weekend

◆10月第2週公開映画BUZZ


ファースト・マン “First Man”
 配給:ユニヴァーサル
 監督:デイミアン・チャゼル
 Budget:$60,000,000
 Weekend Box Office:$16,006,065(3640)
 OSCAR PLANET Score:85.7 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞監督賞脚色賞
           主演男優賞:ライアン・ゴズリング
           助演男優賞:カイル・チャンドラー
           助演男優賞:ジェイソン・クラーク
           助演男優賞:コリー・ストール
           助演女優賞:クレア・フォイ
           撮影賞編集賞美術賞衣装デザイン賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           視覚効果賞録音賞音響効果賞作曲賞

“Beautiful Boy”
 配給:アマゾン・スタジオ
 監督:フェリックス・ヴァン・フルーニンゲン
 Budget:$25,000,000
 Weekend Box Office:$218,888(4) Great!
 OSCAR PLANET Score:65.5
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:スティーヴ・カレル
           助演男優賞:ティモシー・シャラメ
           助演女優賞:エイミー・ライアン
           助演女優賞:モーラ・ティアニー
           撮影賞、編集賞、作曲賞

“Bad Times at the El Royale”
 配給:20世紀フォックス
 監督:ドリュー・ゴダード
 Budget:$32,000,000
 Weekend Box Office:$7,132,647(2573) zzz...
 OSCAR PLANET Score:63.4
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           助演男優賞:ジェフ・ブリッジス
           助演男優賞:ジョン・ハム
           助演男優賞:クリス・ヘムズワース
           助演女優賞:シンシア・エリヴォ
           助演女優賞:ダコタ・ジョンソン
           撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞

“Goosebumps 2: Haunted Halloween”
 配給:コロンビア
 監督:アリ・サンデル
 Budget:$35,000,000
 Weekend Box Office:$15,802,225(3521)
 OSCAR PLANET Score:49.7
 Oscar Potential:視覚効果賞、録音賞、音響効果賞

“22 July”
 配給:Netflix
 監督:ポール・グリーングラス
 Budget:-
 Weekend Box Office:
 OSCAR PLANET Score:74.0
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           撮影賞、編集賞、視覚効果賞、録音賞、音響効果賞、作曲賞

“The Happy Prince”
 配給:ソニー・ピクチャーズ・クラシックス
 監督:ルパート・エヴェレット
 Budget:-
 Weekend Box Office:$38,886(8) zzz...
 OSCAR PLANET Score:64.6
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:ルパート・エヴェレット
           助演男優賞:コリン・ファース
           助演男優賞:コリン・モーガン
           助演男優賞:エドウィン・トーマス
           助演女優賞:エミリー・ワトソン
           美術賞衣装デザイン賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞、作曲賞

“The Oath”
 配給:ロードサイド・アトラクションズ
 監督:アイク・バリンホルツ
 Budget:-
 Weekend Box Office:$29,07810) zzz...
 OSCAR PLANET Score:59.5
 Oscar Potential:主演男優賞:アイク・バリンホルツ
           主演女優賞:ティファニー・ハディッシュ


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 今年のヴェネチア国際映画祭のオープニングを飾るや否や、絶賛の嵐が巻き起こった『ファースト・マン』が公開へ。チャゼルは前作「ラ・ラ・ランド」もヴェネチアで大きな結果を残したが、どうやら同映画祭と相性がよろしいようで…。さて、本作は人類史上初めて月面に足跡を残した宇宙飛行士ニール・アームストロングとその周辺の人々を描いた実話物。ジェームズ・R・ハンセンによるアームストロングの伝記がベースになっている。ヴェネチアの熱狂はその後テルライドやトロント等各映画祭にも伝染したわけだが、今回のアメリカ公開に当たっても好意的見解が圧倒的優勢。事実を並べるのではなく、アームストロングの人物像を繊細に描き出すことで、彼だからこそ成立した人類の歴史を変える偉業の全体像が探られる。観客はアームストロングの心の旅を追うことで、一緒に空高く舞い上がる高揚感を得られるとのこと。アームストロングを演じるライアン・ゴズリング、そして陰の主役との声も上がる妻役のクレア・フォイの演技もパーフェクトの一言。オスカーでは主要部門に絡んでくることは確実と見られ、作品賞、ゴズリングとフォイの助演女優賞候補が堅いところ(チャゼルの監督賞はギリギリラインか)。技術的にも優れているとの賛辞を考えると、テクニカルな部門でも旋風を巻き起こすと思われる。ただ、興行的にはややスロウスタートになった感。今後高評価が一般層に伝染していくのか、注目したいところ。

 同じく実話物からは『Beautiful Boy』が封切りへ。作家デヴィッド・シェフとその薬物依存症の息子ニックの壮絶な関係を綴る。…と書けば、配役が気になるところで、スティーヴ・カレルとティモシー・シャラメならば、誰もが納得するのではないか。批評家の賛辞はふたりの白熱の演技合戦へのそれが中心。どちらも役柄の極めてデリケートな部分に果敢に入り込んだパフォーマンスで観る者を圧倒すると言う。とりわけシャラメは力の入った演技。ただ、その一方で、ストーリー自体はありきたりでインパクト不足との声も小さくなく、どうやら賞レース参戦はシャラメの助演男優賞に絞られたと見て良さそう(作品人気が伸びないと、シャラメに票が入り難くなる危険はあるが、ドラッグ中毒演技が賞受けすることを考えると、現時点ではさほど心配する必要はないのではないか)。興行成績も限定公開でロケットスタートを記録。旬の俳優シャラメが目当ての映画ファンが詰めかけたと思われる。果たして拡大公開の成功に繋がるだろうか。

 『Bad Times at the El Royale』の舞台は1960年代、カリフォルニアとネヴァダの境に建つエル・ロイヤル・ホテル。そこに集まったわけありの宿泊客7人を描くアンサンブル劇。何の変哲もなさそうな設定ながら期待値が高いのは、キャストの豪華さもさることながら、監督のドリュー・ゴダードがカルト作「キャビン」(11年)を手掛けた映画人だから。かなり捻りの効いた展開があるのではないかとの期待に応え、なるほど今回も批評家からの支持を取りつけることに成功した。ホテルはさながら社会の縮図のように機能し、それを飾り立てるスマートかつスタイリッシュは演出が、大胆不敵な展開を大いに盛り上げているとのこと。クリス・ヘムズワース、ジェフ・ブリッジスを始めとするスターたちも楽しげにパフォーマンス。完全なる娯楽作とのことで賞レースチャンスは小さいと思われるが、映画ファンなら大いに気になる一作なのではないか。ただし、興行的には寂しいスタート。熱心な映画ファン以外にアピールする要素には欠けているということかもしれない。

 スマッシュヒットを記録した「グースバンプス モンスターと秘密の書」(15年)の続編『Goosebumps 2: Haunted Halloween』がハロウィンを意識して公開へ。…といってもキャストはほとんど入れ替え。かつてR・L・スタイン(ジャック・ブラック続投)が住み、今は廃墟と化している邸宅に入り込んだ少年少女たちの冒険を描く。今回も本から飛び出したモンスターたちがたっぷり登場、大騒動を巻き起こす。一作目は興収のみならず、批評の面においてもまずまずの結果を残したのだが、今回批評家は渋い顔。オリジナリティが感じられた一作目とは違い、子ども向け視覚効果を散りばめただけの味気ない一品との声が多数。決して退屈することはなく、害もないとのことだが…。賞レース参戦チャンスはゼロ。週末の興行成績も前作を下回る結果に落ち着いている。

 『The Happy Prince』はオスカー・ワイルドの伝記映画。サンダンス映画祭でプレミア上映され、その後一部のヨーロッパ国では春から初夏にかけて公開されていたものが、ようやくアメリカ公開になった。同性愛を理由に投獄され、その後ヨーロッパを放浪するワイルドの晩年にフォーカスする。タイトルはワイルドが発表した童話と同名。監督・主演・脚本の三役をこなしたのはルパート・エヴェレットで、かなり力が入っている。そしてその甲斐あり、評判は上々。ワイルドに対する惜しみないトリビュートでありながら、同時に辛辣な視線を忘れることなく、ワイルドの悲劇的な晩年を見つめているとのことで、偉業を讃えるだけのような仕上がりとは一線を画す。エヴェレット、コリン・モーガン、盟友コリン・ファースら俳優たちも好演とのこと。賞レースに絡むにはBUZZ不足の感は否めないが、衣装デザイン賞や美術賞あたりで目に留められるかもしれない。尤も、興行的には限定封切で低空スタート。今後の上昇の目は小さいとするなら、賞レースチャンスも萎んでいくだろう。

 ヴェネチア映画祭でプレミア上映された『22 July』は、2011年、77人が犠牲となったノルウェー史上最悪の単独犯テロ事件を描く実録犯罪映画。手掛けるのがポール・グリーングラスと聞けば、なるほど納得の組み合わせではないか。批評は、テロリズムという姿の見えないものを凝視する力強い演出を中心に賛辞を贈ったものが大半。人間の本能的な部分を理屈抜きに激しく揺さぶるテロの衝撃や、事件そのものが終わった後もなかなかその余波から逃れらない人間の複雑さを、的確に見せた内容とのこと。賞レースに絡むようなBUZZは感じられないものの、その資格のある判定を受けていると言える。ただ、Netflix映画ゆえ、その反響が見え辛く、BUZZを作り難いというマイナス点を考えると、批評家賞で善戦しない限り、浮上は厳しいのではないか。





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