ジュラシック・ワールド 炎の王国

ジュラシック・ワールド 炎の王国 “Jurassic World: Fallen Kingdom”

監督:J・A・バヨナ

出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、ジャスティス・スミス、
   ダニエラ・ピネダ、ジェフ・ゴールドブラム、B・D・ウォン、
   ジェームズ・クロムウェル、テッド・レヴィン、イザベラ・サーモン、
   ジェラルディン・チャップリン、ピーター・ジェイソン、レイフ・スポール、
   トビー・ジョーンズ、チャーリー・ローズ

評価:★★




 いや、だから、別に実在しなかった新しい恐竜は要らないのだ。「ジュラシック・ワールド」(15年)ではインドミナス・レックスなる新種が遺伝子配合により登場したけれど、今回はそこにさらにヴェロキラプトルの遺伝子を注入してインドラプトルなるハイブリッドが紹介される。全く、胸、躍らない。それよりも恐竜ファンにお馴染みの種を大切にして欲しい。個人的に胸の高鳴りを感じたのは、パキケファロサウルスだもの。草食だけど、とんでもない石頭。色んなものにガンガンぶつかって頼もしい。

 恐竜たちを本土に上陸させるのは、「ロスト・ワールド ジュラシック・パーク」(97年)への目配せなのだろうか。けれど、これがまた、恐竜の魅力を引き出す舞台として相応しくない。輸送されるのが大きな屋敷とは言え、基本は屋内。狭いところを暴れ回っても、息苦しさしか伝わらないではないか。恐竜は恐竜らしく、大自然の中で吼えるのが良いのだ。

 それでも、『ジュラシック・ワールド 炎の王国』には指をぱちんと鳴らしたくなるご機嫌な魅力もある。何と言っても、前半に描かれる、火山が噴火する中、恐竜が溶岩から逃げる画。どれだけ強い恐竜でも、燃え盛るオレンジ色に呑み込まれれば、生きてはいられない。既にこの世から消えてしまった恐竜たちの最期は未だに議論の的だけれど、こうして溶岩と煙に呑まれていくのは、ヴィジュアルとしてはかなりロマンティックだ。滅びの美のようなものまで感じさせる。映画のベストショットは、煙の中に消えゆくアパトサウルスで決まりだ。

 それから前作に出てきた、ブルーという名のヴェロキラプトルの活躍も嬉しい。育ててくれた人間のことを覚えていて、彼がピンチと見るや、身体を張って助けてくれる。殺伐とした人間関係が前面に出る後半、ブルーの活躍は、真冬の石焼芋的温かさを感じさせる。全然可愛くない容姿なのに、ちゃんと可愛い。

 そして、人間も頑張る。クリス・プラットとブライス・ダラス・ハワードの続投組は安定感があるけれど、それよりもダニエラ・ピネダとジャスティス・スミスのメガネコンビが良い味だ。ピネダは恐竜に怯むことなく颯爽とアクションと献身をキメるし、スミスはコメディリリーフとして常に明るく笑いを振り撒く。彼らがくすぐりを入れてくれるおかげで、主演ふたりが伸び伸び活躍できた印象だ。

 それにしても、今回に限ったことではないのだけれど、恐竜のようなロマンティックな生物が出てくると、人間の陰謀がちんけに見えていけない。今回も結局金儲けに通じる悪巧みが背後にあり、全く持ってチープなそれだ。まあ、ハワードが前回と違ってハイヒールで走り回らなかったのが残念…なんて呟く自分の小ささも似たようなもんか。いや、それ以下か。どうでもいいか。





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