アメリカン・アサシン

アメリカン・アサシン “American Assassin”

監督:マイケル・クエスタ

出演:ディラン・オブライエン、マイケル・キートン、サラ・ネイサン、
   シーヴァ・ネガー、デヴィッド・スーシェ、ナヴィド・ネガーバン、
   スコット・アドキンス、テイラー・キッチュ

評価:★★




 このところ女スパイが元気な映画界。けれど、だからって俺たちも負けてないぜ。…ってなわけで『アメリカン・アサシン』ではディラン・オブライエンがCIAエージェントになる。恋人との婚約に浮かれるそこいらの兄ちゃんから一流機関のスパイへ。訓練過程から見せ、最初の任務に就き、そしてメインの大仕事へ。この流れ、「レッド・スパロー」(17年)そのまんま。

 ありふれていると言えばそうなのだけど、変な気どりがなく、見せ場を泥臭く畳み掛けるのは美点と言うべきなのだろう。まどろっこしいところなく、どんな窮地でもタメを効かせることなく、諸突猛進。ふと頭を過るのは、TVシリーズ「24 -TWENTY FOUR」(01~10年)だ。

 当初の謎や目的から物語がどんどん逸脱していき、でもそんなことを気にする素振りも見せない。目の前に積み上げられた問題の山が崩れたら、崩れた先にある別の問題に取り組めば良い。その結果、そもそもの命題があやふやになっても構わない。そんなスタンス。

 そういう姿勢だから愛する人をテロにより殺された青年の物語が、いつの間にかマイケル・キートン演じる上司(鍛えてくれる師匠)との関係にフォーカスしたそれにすり替わっている。師弟ものかよ!と突っ込むのが正しい。だからいつまでもA級映画のフリをするのはやめて、B級映画らしいチープさを追い求めれば良かったのに。誰も文句は言わないだろう。

 青年を演じるオブライエンは「メイズ・ランナー」(15年)シリーズが訓練になったか、アクションもなかなかキマッている(時折マーク・ウォルバーグ的気配を漂わせるのに驚く)。銃に頼り過ぎることなく、身体が動いているのが良い。とりわけ感心するのが足技の鮮やかさで、このあたりにはアジアの武術の匂いがある。まあ、テイラー・キッチュ演じる悪役との対決に有難味を感じるような重みは全く感じられないのだけど…。

 それにしても、滅茶苦茶な話だ。そこいらにいる兄ちゃんが、復讐の鬼と化したとは言え、CIAでも突き止められなかったイラクの悪漢のアジトに単身乗り込み、それが認められCIAにスカウトされ、終いには地球を救ってしまうのだから。あぁ、でも映画って本来、これくらい大袈裟な嘘をついても良かったのではないか。現実至上主義が蔓延る昨今、ふと、そんなことを考える。…のは、はい、飛躍のし過ぎ。





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