グレイテスト・ショーマン

グレイテスト・ショーマン “The Greatest Showman”

監督:マイケル・グレイシー

出演:ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムス、
   レベッカ・ファーガソン、ゼンデイヤ、キアラ・セトル、
   ヤーヤ・アブドゥル・マティーン・セカンド、
   エリス・ルービン、サム・ハンフリー、
   ポール・スパークス、ナターシャ・リュー・ボルディッゾ

評価:★★




 トニー賞も獲得しているヒュー・ジャックマンは映画でも、「レ・ミゼラブル」(12年)でミュージカルに出演している。ただ、おそらくファンが観たいジャックマンとは微妙に違っていたのではないか。情感たっぷりに歌い上げるジャックマンも良いけれど、しかしそれよりも観たいのは歌とダンスでショーアップしたステージで輝くジャックマンなのではないか。『グレイテスト・ショーマン』はだから、ジャックマン ファンが長らく待ち焦がれてきたプロジェクトなのだ。

 ジャックマンが演じるのはアメリカの興行師P・T・バーナム。彼が「サーカス」を成功させる様を描き出す。もちろん派手な画面が連発される。その際、注意しなければならないのはバーナムにまつわる暗く(と言うか、非人間的に思える)エピソードの数々はなかったことにされている点で、例えば彼がはみ出し者を「見世物」にして金を稼ぐ手法から始めたあたりなどは全く見向きもされていない。と言うか、世間に受け入れられていないはみ出し者たちに手を差し伸べる人物として登場する。

 おかげで歌とダンスに集中して観られるのは間違いないのだけれど、話自体は大変子どもっぽい。大金持ちになることと成功することをイコールと見ていたバーナムが、本当に大切なものに気づくまで。思い上がりをきっかけにどん底に落ちるというあまりにも分かりやすい展開が、恥ずかしくて恥ずかしくて…。ちなみにはみ出し者たちはほとんど「聖人」として描かれる。もちろん嘘っぽい。

 いや、嘘っぽいのはこの際許そう。夢で溢れるミュージカルも悪くない。ただ、どのはみ出し者たちもほとんど個性が与えられないのはどうか。髭の生えた女だとか、とんでもない大男だとか、身体的な個性は一発で分かっても、彼らがどんな人となりであるかがまるで分らないため、後半彼らとバーナムの繋がりがなあなあのそれに見える。

 そしてさらに問題なのは編集がヘタクソという点。ダイナミックな歌とダンスが繰り広げられる。つまり人間の肉体が技と一緒に大いに動く。それを捉えることに失敗。画面が単調になることを恐れたか、肉体の力を信じられなかったか、パフォーマンスがじっくり見られないのだ。役者のアクションと一緒にカメラもせわしなく動く。おそらく生で目撃したならば大迫力だろうステージの数々が、MUSIC VIDEOに見えてくる。

 それでも役者たちが頑張っていることは伝わる。ジャックマンの長い手足は確かにミュージカル向きだし、キアラ・セトルやゼンデイヤは手堅い。ただ、より注目したいのはザック・エフロンが久々に存在感を見せていたこと。マッチョ化により上半身と下半身のバランスがおかしく服も似合わないのは仕方ないけれど、歌と踊りが入ると途端に生き生きする。オペラ歌手に扮したレベッカ・ファーガソンの美しさとパフォーマンスも素晴らしく、中盤にしか出番がないのが実に勿体ない。ジャックマンとファーガソンの掛け合いで派手な楽曲が欲しかったところだ。





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