ダークタワー

ダークタワー “The Dark Tower”

監督:ニコライ・アーセル

出演:トム・テイラー、イドリス・エルバ、
   マシュー・マコノヒー、クローディア・キム、
   フラン・クランツ、アビー・リー、ジャッキー・アール・ヘイリー

評価:★




 いやまあ、スティーヴン・キングは本当に手広く書いている。ジャンルが毎度バラバラだ。『ダークタワー』など原作が7部作らしく、その世界観は様々なジャンルの要素が詰め込まれた壮大なスケールのそれなのだと察する。作り手はおそらく、シリーズ化を狙ったはずだ。ただ…。

 ただ、壮大と言うよりは大味な外観を観る限り、厳しい船出になったことは間違いない。宇宙の中心には一本の塔(タワー)が立っていて、それがあることで世界の均衡は保たれている。…という大ボラが大前提としてある。ならば、塔を巡る情報を丁寧に描き込まなければ付き合ってられないというものだけれど、いやはや豪快、説明を全くすることなく、塔を守れるか否かという、ただその一点に絞った物語。運命の鍵を握る少年の謎もまるで解き明かされない不思議。

 そんなわけでちょっとブームが落ち着いてきた感のある「ハンガー・ゲーム」(12年)「ダイバージェント」(14年)「メイズ・ランナー」(14年)的ゲーム感覚の若者向けコンテンツを思わせる仕上がり。おそらく大味な細部描写の数々に突っ込みを入れるのが正しい観方なのではないか。

 前述の人気シリーズたちと大きく異なるのは主人公が小学生ということで、これはアクション映画としての見映えが貧弱になることを意味する。走っても銃を構えてもちっとも興奮しないのだ。金はかかっているから派手に演出される。でも真ん中にいるのが毛も生えていない少年であるせいで、次第にお遊戯に見えてくる哀しさよ。

 それゆえ少年を大人の俳優がサポートする。善玉をイドリス・エルバ、悪玉をマシュー・マコノヒーが演じる。どちらもちっとも格好良くないのは、いっそ褒めるべきところなのか。エルバはアーサー王の剣から作ったという銃を構えるばかりだし、マコノヒーは郷ひろみ、或いは大澄賢也チープさを振り撒きながら幻術とやらに熱心。視覚効果頼みで、全然肉体が動かない。はっきり言ってしまうと、どうしようもなく滑稽だ。

 ひょっとして原作ではエルバと少年の間に父と息子の絆に似た何かが芽生えるのだろうか。タワーには更なる複雑怪奇な秘密が隠されているのだろうか。それともこれは7部作を一本にまとめた強引な代物なのだろうか。全てを放り出して前を向くエルバと少年のラスト。彼らのその後が気になって気になって…なんてことには全くならないのだった。ちゃらーん。





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