キングスマン:ゴールデン・サークル

キングスマン:ゴールデン・サークル “Kingsman: The Golden Circle”

監督:マシュー・ヴォーン

出演:タロン・エガートン、コリン・ファース、ジュリアン・ムーア、
   マーク・ストロング、ハル・ベリー、ジェフ・ブリッジス、
   チャニング・テイタム、ペドロ・パスカル、エドワード・ホルクロフト、
   ソフィー・クックソン、エルトン・ジョン、ブルース・グリーンウッド、
   エミリー・ワトソン、マイケル・ガンボン

評価:★★




 現在、過剰なシリアス傾向にある映画界において、ポップでキャッチーな画に英国紳士テイストを放り込んだ「キングスマン」(14年)はなかなか新鮮なアクション・コメディだった。当然支持される。マシュー・ヴォーンはおそらく考えた。続編で同じことを繰り返しても仕方ない。そうだ、イギリス色強いスパイの世界にアメリカのそれをぶつけよう。そうすることで面白い科学反応が生まれるのではないか。そうしてできたのが『キングスマン:ゴールデン・サークル』だ。

 結論から言えば、試みは大失敗と言えるだろう。期待された科学反応はほとんど起こらない。いや、それどころか気品ある英国の匂いがアメリカの大味な(良く言うなら、おおらかな)それに完璧に呑み込まれているのだ。英国の気配が感じられたのはクライマックス、カンボジアでのバトルのみ。アメリカと衝突する前の冒頭のカーチェイスシーンからして、視覚効果が前面に出た大雑把な外観なのはどういうわけか。

 ただ、それでもまだ面白くなる可能性はあったはずだ。ハリウッドは一作目をそんなにも気に入ったのか、アメリカから信じ難いほど豪華な面子が参戦しているのだ。彼らを眺める楽しみはあるかもしれない。ところが、これまた期待外れ。ジェフ・ブリッジスは指令を出すだけで置物のようだし、チャニング・テイタムはこれからというときに眠りに入る。ハル・ベリーは美貌を完全に隠してパソコンと睨めっこ。唯一ジュリアン・ムーアは麻薬組織のおっかないボス役で震え上がらせてくれる。ただし、退場はあまりに呆気ない。

 そう、結局頼みは英国スターたちだ。死んだと思われたコリン・ファースは復活し、マーク・ストロングも見せ場を作る。タロン・エガートンも上昇気流に乗る。エガートンに関しては見る目がなかったと認めざるを得ない。チンピラ風の風貌にさほどスター性を感じなかったのだけれど、今回は冒頭からやっぱり英国の血が流れているのだと信じさせる佇まいで気持ちが良い。俳優としての経験がプラスになったのか(背丈はもう少し欲しい)。

 このシリーズの最大の功績は、男はスーツを着こなすと通常より100倍格好良くなるという事実を証明したことだ。身体にぴたりとフィットしたスマートなスーツをモノにすれば、ブサイク顔でもあら不思議、イイオトコに見えてくるマジック。繰り返す。男はスーツを着こなすと通常より100倍格好良くなる。「着こなす」だ。「着る」ではない。そしてそう、ここに出てくる英国スターたちは、さすがのスーツの着こなしを見せる。

 キングスマンとは直接は絡まないものの、アメリカ大統領が出てくる。おそらくドナルド・トランプを大いに意識していて、なるほどヤツならやりかねないと思われるデタラメさでゾッとさせる。だから、あぁ、演じるのはブルース・グリーンウッドではなく、アレック・ボールドウィンであるべきだった。それぐらい分かりやすくしないと、トランプ支持者には伝わらないのではないか。





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