WORST 2017

2017年 WORST10


1. 素晴らしきかな、人生 “Collateral Beauty”
 監督:デヴィッド・フランケル
 出演:ウィル・スミス、エドワード・ノートン、ケイト・ウィンスレット、マイケル・ペーニャ
 人の心を弄ぶような仕掛けと、高所から試みられる主人公の救済。可哀想な人を助けて自分が気持ち良くなろう、という映画。

2. オリエント急行殺人事件 “Murder on the Orient Express”
 監督・出演:ケネス・ブラナー
 出演:ミシェル・ファイファー、ジュディ・デンチ、デイジー・リドリー、ジョニー・デップ
 優雅さの一切を殺したブラナー版エルキュール・ポワロにゲンナリ。舞台的セリフ回しで善悪の境界を考察、退屈な悦に入っている。

3. LION/ライオン 25年目のただいま “Lion”
 監督:ガース・デイヴィス
 出演:サニー・パワール、デヴ・パテル、ニコール・キッドマン、デヴィッド・ウェンハム
 現代テクノロジーと人の情が最後まで溶け合わない不幸。それに気づかぬまま泣かせに熱心になる語り口に閉口。

4. 素敵な遺産相続 “Wild Oats”
 監督:アンディ・テナント
 出演:シャーリー・マクレーン、ジェシカ・ラング、デミ・ムーア
 老女ふたりのヴァイタリティを愛でる試みに失敗、彼女たちを馬鹿にしか見せない演出。人生賛歌への斬り込みがあまりに雑。

5. gifted ギフテッド “Gifted”
 監督:マーク・ウェブ
 出演:クリス・エヴァンス、マッケナ・グレイス、オクタヴィア・スペンサー、リンゼイ・ダンカン
 叔父と姪の関係を見つめる眼差しが優し過ぎて、かえって水浸しの惨劇に。裁判が当然のように絡むのもアメリカ的世知辛さ。

6. スイス・アーミー・マン “Swiss Army Man”
 監督:ダニエル・シャイナート、ダニエル・クワン
 出演:ポール・ダノ、ダニエル・ラドクリフ
 ダークな笑いよりフィールグッド・ムービーを優先した結果、喜劇ではなくコントに。孤独な魂を弄ぶかのような視線に落胆。

7. ザ・サークル “The Circle”
 監督:ジェームズ・ポンソルト
 出演:エマ・ワトソン、トム・ハンクス
 相変わらずインターネットと映画の相性は最悪。しかもSNSを否定するだけで終わりとは…。全てに「今更」の感。

8. ダーティ・グランパ “Dirty Grandpa”
 監督:ダン・メイザー
 出演:ロバート・デ・ニーロ、ザック・エフロン、ゾーイ・ドゥイッチ、オーブリー・プラザ
 下ネタを連発しながら、結局ハートや良心に寄り掛かる、生温い作り。ジイサンの暴走は案外こじんまり。

9. フェンス “Fences”
 監督・出演:デンゼル・ワシントン
 出演:ヴィオラ・デイヴィス、スティーヴン・ヘンダーソン、ジョヴァン・アデポ、
 フェンスは理不尽な家族の崩壊の象徴。主人公の怪物性がそれを容易く突破するのに首を傾げる。舞台的な空間も…。

10. 彼女が目覚めるその日まで “Brain on Fire”
 監督:ジェラルド・バレット
 出演:クロエ・グレース・モレッツ、トーマス・マン、キャリー=アン・モス
 人間を描くことを忘れ、抗NMDA受容体脳炎なる難病の紹介に終始。啓蒙したいなら、他にも術はあるはずで…。



■その他のWORST10選考作品
『ブラック・ファイル 野心の代償』『アラビアの女王 愛と宿命の日々』『アサシン・クリード』『ゴースト・イン・ザ・シェル』『グレートウォール』『キング・アーサー』『フィフティ・シェイズ・ダーカー』『パイレーツ・オブ・カリビアン最後の海賊』『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』『トランスフォーマー 最後の騎士王』『ダイバージェント FINAL』



◆WORST ACTOR
 ハヴィエル・バルデム(パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊)
 ケネス・ブラナー(オリエント急行殺人事件)
★ザック・エフロン(ダーティ・グランパ)
 マイケル・ファスベンダー(アサシン・クリード)
 ウィル・スミス(素晴らしきかな、人生)

 長年本当に分からないのが、男たちのマッチョへの憧れだ。適度に鍛え上げられた身体は確かに美しい。けれど、過剰は禁物だ。ボディビルダー張りの肉体は、身体からシルエットの美しさと着る物の選択肢を奪い、自己陶酔を増強する。アイドル時代と決別宣言するかのように鍛え続けるエフロンは、遂に来るところまで来た感。「ベイウォッチ」も含め、勘違いの人になってしまった。


◆WORST ACTRESS
 ニコール・キッドマン(アラビアの女王 愛と宿命の日々)
 ジェシカ・ラング(素敵な遺産相続)
 ヘレン・ミレン(素晴らしきかな、人生)
 エレン・ペイジ(フラットライナーズ)
★エマ・ワトソン(ザ・サークル)

 ペイジもそうなのだが、愚かな行為が似合わない俳優というのがいて、ワトソンはまさにそのタイプ。ヒロインはSNS社会に翻弄されるも、本人の知性がそんな状況に置かれることを断固拒否するのだ。優等生俳優のハマりがちな罠がここにある。ペイジの場合は狂気に通じる柔軟さも具えているため、ワトソンほど息苦しさは感じないし、役柄次第で大化けもあるだろう。ただ、ワトソンは…。



【2017年WORST10をふりかえって】
 別に意識したわけではないけれど、WORST10からアクション映画の駄作が消えてしまった。端から期待度が低くなっているからか、それともWORST10に入れたくないほど出来が悪いのか。まあ、どっちでも良いか。歳を重ねる度に、心の鈍感な映画程タチの悪いものはないと思う。幸せに生きるための指南をしてあげようなんて態度で作られた映画は特に嫌だ。『素晴らしきかな、人生』に感動する自分でなくて、本当に良かった。





ブログパーツ

blogram投票ボタン

スポンサーサイト



テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ