フォービドゥン 呪縛館

フォービドゥン 呪縛館 “The Disappointments Room”

監督:D・J・カルーソ

出演:ケイト・ベッキンセール、メル・レイド、ダンカン・ジョイナー、
   ルーカス・ティル、ミカエラ・コンリン、マイケル・ランデス

評価:★




 幼い娘を亡くしたばかりの一家が、気分を変えるべく、郊外へ越してくる。その選択からしてますます気分が滅入りそうだけれど、まあ、『フォービドゥン 呪縛館』はホラーだから仕方ない。越した先の邸というのが、人気のない場所にあり、鬱蒼と生い茂る草木に囲まれ、首のない銅像が立ち、野犬が出没し、雨漏りが止まらず、そしてもちろん屋根裏に「開かずの間」があり、かつそこでは過去に凄惨な出来事が起こっていた。やっぱりか。そうなのね。

 怖くないいちばんの理由は、やたら画面が明るいからだったりする。真っ暗で何が起こっているのか分からないくらいにするのもどうかと思うけれど、明る過ぎる色合いは、せっかくの亡霊の出現を何とも味気ないものにする。言われなければ、亡霊なのか生きた人間なのか、区別できないくらいのはっきり具合で、背後に立たれようと突然現れようと音楽付きで迫られようと、ちっとも気分が出ない。

 ヒロインは何度も怪現象に遭遇する。そのほとんどを夢や幻覚、妄想というオチに持っていくのもバカバカしい。同じことを何度も繰り返せば、観客の信頼は揺らぐ。どうせまた現実ではないだろうと一度緊張が解けてしまうと、本当の恐怖が起こっても緩んだ神経を張るまでに時間がかかり、ここぞというときに真面目に付き合っていられなくなるのだ。

 そもそもヒロインが魅力不足だ。ケイト・ベッキンセールはブロンドが僅か程にも似合わず、顔のメンテナンスに力を入れ過ぎたか、マリア・ベロ風のいかつさが前面に出ている。常にピリピリしているのもゲンナリする。現実と幻想の狭間で行き来する人物として柔軟性が足りない。この女の行く末を見届けてやろうという気にならない。

 大オチもすっきりしない。全てはヒロインの一人相撲だったとも取れかねない描き方がストレスを誘う。夫が本当に理解がないのか、若しくは実は妻のことをよく見ているのか、それすらも曖昧だ。まさかとは思うけれど、芸術的な線を狙った結果ではないだろうな。脚本のウェントワース・ミラーよ、そこのところ、どうなのかね。

 さて、鍵を握るのは「失望の部屋」だ。昔は障害を持った子どもは家の恥だったらしく、以前の邸の主は顔に障害を持って生まれてきた娘を「失望の部屋」に閉じ込め、ひっそりと世話をしてきたという。しかし、ある日遂に忍耐は限界に達し…。何と!こちらの筋立ての方が断然面白そうではないか。変に今の時代とリンクさせることなく過去の出来事に絞った描き方にした方がよっぽど怖かっただろう。





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