シンクロナイズドモンスター

シンクロナイズドモンスター “Colossal”

監督:ナチョ・ビガロンド

出演:アン・ハサウェイ、ジェイソン・サダイキス、ダン・スティーヴンス、
   オースティン・ストウェル、ティム・ブレイク・ネルソン

評価:★★★




 アン・ハサウェイが演じるヒロインは一年以上無職で、髪はボサボサで、いつも酔っ払っていて、口から出てくる言葉は言い訳ばかり。簡単に言えば、ブリジット・ジョーンズのライヴァルになり得る、いや、それ以下かもしれないダメな女だ。最近一部でイメージがよろしくないらしいハサウェイ、もしや「等身大な私」をアピールしに来たか。

 …なんて呑気に構えているとべっくらこく。突如怪獣が出現するのだ。それもアメリカから遠く離れた韓国、ソウルの街中に。そしてさらにべっくらこくことに、この怪獣はハサウェイの意識と繋がっていて、彼女と全く同じ動作をするのだ。つまりハサウェイが宙返りすれば怪獣も宙返りし、ハサウェイがシェーをすれば怪獣もシェーをする。もちろんそんな場面はない。でもだから邦題は『シンクロナイズドモンスター』。

 …というぶっとんだ設定で、でも懲り過ぎたゆえのアイデア倒れの予感もする。実際、中盤はハサウェイが怪獣とのシンクロに気づき、遊んだり困惑したり…という場面の連続がかったるく感じられる。ただこの映画、ここからの粘りがなかなか侮れない。実は怪獣はある時刻、とある公園の砂場にハサウェイが入ったときにだけ現れる。それを巧みに利用する。

 自分がソウルを混乱に貶めている。その苦悩を描き出し、かつ真実を突き止め、そこにある問題を克服することで、ヒロインの成長に鮮やかに繋げているのだ。砂場は彼女の試練の場所になる。このあたりはブリジット・ジョーンズを上回るポイント。突飛な設定に寄り掛かることなく、語ることを忘れず恐れず、豪快な背負い投げをキメている。

 脚本が勇敢なのだ。意外性を畳み掛け、しかもそれをこけおどしに終わらせない。とりわけ感心するのはジェイソン・サダイキスの使い方で、故郷の親切な幼馴染、もしかしてロマンスも…?と登場させ、でもそこに留まることなく、どんどん変化をつけていく。終幕の二転三転は、ハサウェイじゃなくともギョッとするだろう。「決着」のつけ方も全く読めない。そしてそれを目撃したとき、大いに納得する。なるほどヒロインの成長がちゃんと描かれている。

 ウルトラマン好きだった過去を持つ者としては、怪獣に愛嬌が感じられないのは残念だ。それこそウルトラマンに出てきたギャンゴを思わせるものの、愛らしさはほとんどない。ギャンゴをそのまま使ってくれても良かったのに。円谷プロなら東宝みたいに怒ることなく、大らかに対応してくれ…ないか!?





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