アナベル 死霊人形の誕生

アナベル 死霊人形の誕生 “Annabelle: Creation”

監督:デヴィッド・F・サンドバーグ

出演:ステファニー・シグマン、タリタ・ベイトマン、ルールー・ウィルソン、
   フィリッパ・クルサード、グレイス・フルトン、ルールー・サフラン、
   テイラー・バック、サマラ・リー、アンソニー・ラパリア、ミランダ・オットー

評価:★★★




 『アナベル 死霊人形の誕生』という邦題が分かりやすい。アナベルちゃんがこんなにも恐ろしい人形になった理由。寡黙な人形師によって作り出されたアナベルちゃん。そもそもどうして「楳図かずお先生もびっくり」的容姿として生まれたのか、という謎過ぎる謎こそ明かされないものの、初めての怖がらせの詳細が描かれる。

 ただ、分からなかった方が面白かったかもしれない。ある少女の死と彼女をいつまでも近くに感じたい両親の思いに入り込むのは、所謂「悪魔」というやつで、宗教を身近に感じる場所で生きていないと、恐怖は毛穴にまでは沁み込み難い。怨念云々が絡んでくれないと…とニッポンジンとしては思ってしまう。

 とは言え、構成はかなり頑丈だ。無理矢理クリーチャーとしてアナベルちゃんを差し出すのではなく、何を目的に動いているのか、筋道がすっきり整理されている。物語の一人称が中盤から交代するのも上手い手法ではないか。

 見せ場はやはり、アナベルちゃんが本領を発揮するクライマックスだ。アナベルちゃんを創り出した両親、彼らの家で世話になるシスターと孤児の少女たちが、次々恐怖に引きずり込まれる。この際、ある種のカタルシスがあるのは、前半から丁寧にばら撒かれていた何気ない伏線が綺麗に回収されていくからで、このあたりには作り手のクリエイターとしての意地が見える。もう一歩オチを捻っても良かったか…と思いつつ、大健闘。

 もちろん序盤から恐怖はじわじわ来る。最も感心するのは静寂の描写だ。アナベルちゃんが動き出すと音楽が鳴り響くのは通常のホラーと同じだけれど、むしろ音楽が鳴らない場面における緊張感が素晴らしい。物音ひとつしない静けさに宿る怖さよ。またその際、カメラが霊魂のようにスーッと存在感を消しながら縦横無尽に動くのも良い。

 アナベルちゃんの本体を生み出す人形師の職業がさほど活かされなかったのは残念ポイント。人形師ならではの視点でアナベルちゃんを見ることができたら、また意外な方向からアナベルちゃんが輝いたかもしれない。それから、せっかく他にもたくさんある人形が活躍しなかったのも惜しい。アナベルちゃんにボーイフレンドを作るなんて展開は…無理か。アナベルちゃんはチャッキーのようなユーモアに乏しいからな。





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