グリーン・ホーネット

グリーン・ホーネット “The Green Hornet”

監督:ミシェル・ゴンドリー

出演:セス・ローゲン、ジェイ・チョウ、キャメロン・ディアス、
   クリストフ・ヴァルツ、エドワード・ジェームズ・オルモス、
   デヴィッド・ハーバー、トム・ウィルキンソン、エドワード・ファーロング

評価:★★




 日本にはヒーローが多いけれど、映画を長年観続けていると、アメリカにも相当数のヒーローがいることが分かる。それもウルトラマンや仮面ライダー級のヒーローがごった煮状態。そして今度は『グリーン・ホーネット』だ。1930年代に始まったラジオドラマが基になり、以後TVシリーズやコミックになって愛されてきたヒーロー。帽子とアイマスクをトレードマークに、悪漢に立ち向かう。TVシリーズにはあのブルース・リーも出演していたという。

 クリストファー・ノーランが蘇らせたリブート版「バットマン」の影響か、昨今はシリアスなヒーロー映画が目立つけれど、やっぱり王道は呑気で大らかなアクション・コメディ仕立てのそれだろう。愉快な笑いとキレのあるアクションを散りばめて、ヒーローの活躍を迫力たっぷりに魅せる。観客は何も考えず、それをのんびり眺めればイイ。『グリーン・ホーネット』は間違いなくその流れに位置する映画なのだけど、あらら、でも何だか正統派からズレていることに気づく。

 主演がセス・ローゲンというのが大きいだろう。ジャド・アパトウ組の顔として、今やアメリカのコメディ界のトップに上り詰めているローゲンは、今回は主演だけなく、プロデュースと脚本も担当していて、力の入り方が違う。その思い入れの強さゆえなのだろうか、いつものローゲン映画の箱にヒーローの要素を放り込んだ印象なのだ。欠点が多く(自分勝手でわがまま。怠け者。極度の女好き)、大凡ヒーローらしくない男。それなのに、あぁ、なぜだか憎めない。…といういつものローゲンのイメージのまま(でもローゲンはちょっと減量。デブのままでいいのに)、隣の友達感覚が常に付きまとう。これはひょっとして、意外に強いローゲンの個性なのかもしれない。「無ケーカクの命中男 ノックトアップ」(07年)「スモーキング・ハイ」(08年)「恋するポルノグラフィティ」(08年)と同じフィールドにある感触。

 ただし、見せ場になっているのは、多くのヒーロー映画と大差がない。ハイテクメカが登場し、善玉悪玉が入り乱れた派手な立ち回りがたっぷり。特にブラック・ビューティーと呼ばれる改造車の活躍は、幾度となく画面を活気づける効果を上げている。ただ、こうしたハチャメチャ加減に既視感を覚えるのは事実で、もっと凝った暴れ方を見せて欲しかったとも思う。ちょっと3D映像に寄り掛かり過ぎているのかもしれない。演出にアイデアを注ぎ込むべき。

 ローゲンと同じくらい奮闘するのはジェイ・チョウだ。ほとんど同等の主役と言って良い。アジアの審美眼からすると特別ハンサムではないし、ガタイが良いわけでもない。スケールの大きさも感じない。ただ、チョコマカ楽しそうに動き回っているのを眺めていると、ハマり役のように思えてくる。ローゲンとの相性も悪くない。秘書役のキャメロン・ディアスは特別見せ場はなく、クリストフ・ヴァルツは「イングロリアス・バスターズ」(09年)の役柄を水で薄めたような印象。どちらもこれまでより小さくなってしまったような感じで、それが作品の出来映えを象徴しているように思う。





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