November 3-5 2017, Weekend

◆11月第1週公開映画BUZZ


“Lady Bird”
 配給:フォーカス・フィーチャーズ
 監督:グレタ・ガーウィグ
 Budget:-
 Weekend Box Office:$364,437(4) Great!
 OSCAR PLANET Score:95.9 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演女優賞:シアーシャ・ローナン
           助演男優賞:ティモシーシャラメ
           助演男優賞:ルーカス・ヘッジズ
           助演男優賞:トレイシー・レッツ
           助演女優賞:ローリー・メトカーフ
           撮影賞、編集賞、作曲賞

“Last Flag Flying”
 配給:アマゾン・スタジオ、ライオンズゲイト
 監督:リチャード・リンクレイター
 Budget:-
 Weekend Box Office:$40,558(4)
 OSCAR PLANET Score:72.0
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:スティーヴ・カレル
           助演男優賞:ブライアン・クランストン
           助演男優賞:ローレンス・フィッシュバーン
           撮影賞、編集賞、作曲賞

マイティ・ソー バトルロイヤル “Thor: Ragnarok”
 配給:ディズニー
 監督:タイカ・ワイティティ
 Budget:$180,000,000
 Weekend Box Office:$122,744,989(4,080) Great!
 OSCAR PLANET Score:81.8 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:クリス・ヘムズワース
           助演男優賞:マーク・ラファロー
           助演女優賞:ケイト・ブランシェット
           撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           視覚効果賞、録音賞、音響効果賞、作曲賞

“A Bad Moms Christmas”
 配給:STXエンターテイメント
 監督:ジョン・ルーカス、スコット・ムーア
 Budget:$28,000,000
 Weekend Box Office:$16,759,161(3,615)
 OSCAR PLANET Score:38.7
 Golden Globe Potential:主演女優賞:ミラ・クニス
                助演女優賞:クリステン・ベル
                助演女優賞:キャスリン・ハーン
                助演女優賞:スーザン・サランドン

“LBJ”
 配給:エレクトリック・エンターテイメント
 監督:ロブ・ライナー
 Budget:$37,000,000
 Weekend Box Office:$1,110,565(659) zzz...
 OSCAR PLANET Score:54.6
 Oscar Potential:主演男優賞:ウッディ・ハレルソン
           助演女優賞:ローラ・ダーン
           メイキャップ&ヘアスタイリング賞


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 11月に入りいよいよ賞レース熱が高まっている映画界だが、今週いちばんの注目作は『Lady Bird』だろう。インディーズシーンで絶大なる人気を誇るグレタ・ガーウィグの単独監督デビュー作。サクラメントに住むカトリックの女子高生の日々を綴る。…と書くと平凡な青春ドラマを連想してしまうものの、プレミア上映されたテルライド映画祭同様、批評家の反応は極めて高く、否定派を見つめるのに一苦労。つまりは大絶賛に包まれている。思春期特有の心のざわめきがフレッシュかつユニークな視点から描かれ、登場人物が醸し出すドラマやユーモアも生き生き、なるほど実にガーウィグらしい物語が展開するという。ヒロインを演じるシアーシャ・ローナンはまさにハマり役で新たなる代表作を手にしたと大評判。その母に扮したローリー・メトカーフの妙演も大いに讃えられている。この激賞は賞レース参戦が確実であることを意味している。現時点ではメトカーフの助演女優賞候補はほぼ確実。ローナンも主演女優賞候補が期待できる。彼女たちに勢いが出れば、作品賞、監督賞、脚本賞でも善戦するのではないか。もしかすると批評家賞で愛されるのはこの作品かもしれない。興行的にも限定公開とは言え、大爆発スタート。拡大公開の成功も大いに期待できる出足と言えよう。

 『Last Flag Flying』にも賞レースへの期待がかけられている。1973年映画「さらば冬のかもめ」の続編という位置づけで書かれたダリル・ポニクサンの小説の映画化で、監督をますます好調リチャード・リンクレイターが手掛けることも話題。舞台となるのは、9・11後のアメリカ。イラク戦争で命を落とした息子の亡骸を自宅へと運ぶ男と、彼に手を貸すふたりの男を描く。この主人公三人をスティーヴ・カレル、ブライアン・クランストン、ローレンス・フィッシュバーンという癖の強い俳優たちが演じているのがミソ。当然批評家への大きなアピールになるのだが、なるほど批評家たちはアンサンブルを中心に褒めている。愛国心や家族、哀しみというものついて考察されたストーリーの上でユーモラスに動く三大俳優の掛け合いには映画を観る喜びが溢れているという。ただ、作品自体は絶賛一色ではなく、ややテーマの彫り下げが甘く、冗長に感じられる部分もあるとのこと。賞レースでは脚色賞、或いは演技賞での健闘があるかないかといったところだろう(カレルが主演プッシュ、クランストンとフィッシュバーンが助演プッシュ)。興行的には出演俳優のスターパワーを考えると物足りないオープニングになっている。

 「ソー」シリーズ第3弾が登場。その名も『マイティ・ソー バトルロイヤル』。アベンジャーズ大戦から2年、宇宙の果ての惑星でハルクと再会したソーが圧倒的力を持つヘラという名の悪漢と対決する!「キャプテン・アメリカ」シリーズ三作目(16年)は「アベンジャーズ3」と呼んで差し支えないほど大量のヒーローが登場したが、こちらにはハルクがゲスト出演。ソーの戦いに大きく関わることになる。順調過ぎるほど順調に拡大を続けるマーヴェル・シネマティック・ユニヴァースは、今回も批評的にも興行的にも大勝利を収めることに成功。批評家は宇宙規模に広がる世界観を深く掘り下げる冒険とアクションには、興奮やスリル、ファニーな瞬間が次々訪れるおもちゃ箱のような楽しさあると拍手喝采。今回はこれまでよりも喜劇色が強くなっていて、それもまた大きな魅力になっているとのこと。ソー役のクリス・ヘムズワースを筆頭に「ソー」ファミリーの役者はもちろん皆魅力的。悪役として初登場のケイト・ブランシェットもさすがの存在感だという。賞レースに絡む可能性があるとするなら視覚効果賞ぐらいだろうが、「アベンジャーズ」ファミリーが次のステップへと上がる重要な一作になった感。なお、週末成績は1億2,000万ドルオーヴァーを達成。シリーズ最高の出足で、もちろん文句のつけようがない。

 日本ではNetflixで公開された「バッド・ママ」(16年)の続編『『A Bad Moms Christmas』』が早くも登場。クリスマスの準備に向けて相変わらず大忙しの3人のママたち。そこに彼女たちのママがやってきて更なる騒動が…。一作目が予想以上に好評を博し、興行的にも成功したことから、急ピッチで作られた続編だが、批評家は金の匂いを感じ取ったか、打って変わって厳しい言葉を投げ掛けている。母親の数を二倍にすることで笑いの倍増を狙ったものの、むしろ半減してしまった失敗作。無理矢理ホリデイシーズンを絡めただけのストーリーにはオリジナリティが欠け、キャラクターの好感度も急落。大味になる続編の法則にまんまと引っ掛かった仕上がりだという。あわよくばゴールデン・グローブ賞候補を狙いたかったところだろうが、既に夢と消えた感(ラジー賞には警戒が必要)。興行的にも今後の伸びを期待できそうにないスタートになっている(ただし、ホリデイシーズン効果が出る可能性あり)。

 『LBJ』は第36代アメリカ合衆国大統領リンドン・ジョンソンの伝記映画。前大統領の暗殺を受け副大統領から大統領へとなったLBJが公民権法を成立させるまでを描く。実はこの作品、賞レース参戦は前シーズンに定められていたのだが、昨年プレミア上映されたトロント国際映画祭で評価が伸びず、今の時期まで公開が延び延びになっていた。…というわけで出来映えにあまり期待できそうにない空気を携えての封切りになる。果たして、批評家の反応は微妙なもの。複雑さを湛えた題材に対する洞察力に欠け、LBJの個性を引き出すことにも失敗。エピソードを辿るだけのストーリーに過ぎないとの声が多くなっている。ただ、それでも一定の評価を得ているのはLBJ役のウッディ・ハレルソンの演技が良質だからか。尤も、賞レース参戦は望めないだろうが…。なお、観客も失敗作の匂いを感じ取ったか、劇場は閑古鳥が鳴く悲劇的なオープニングウィークエンドとなった。





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