スクランブル

スクランブル “Overdrive”

監督:アントニオ・ネグレ

出演:スコット・イーストウッド、フレディ・ソープ、アナ・デ・アルマス、
   ガイア・ワイス、クレメンス・シック

評価:★★




 高級クラシックカーを積んだ大型トラックがハイウェイを走行している。それに狙いを定めるのが車強盗のプロフェッショナルとして鳴らしている主人公兄弟で、兄がハイウェイ上の橋からジャンプしてコンテナ部分に飛び乗り、弟はトラック後方から車で忍び寄る。このオープニング場面だけで『スクランブル』が頭の良い映画でないことは分かる。兄弟が分かれてトラックに接近する意味が全くないのだ。兄がトラックから振り落とされそうになるサスペンスを魅せたかったのだろうけれど、そこに至るまでが見事に雑。コンテナの扉を開ける方法も見せず、屋根から中に入り込む技は無視し、何故だかハイウェイはこの二台以外車は走っていない。B級にあるまじき手抜きだ。

 「ワイルド・スピード」(01年)シリーズチームが製作に噛んでいるようだけれど、なるほどそのスピンオフのような気配があるか。ただし、より濃い気配はイミテーションのそれだ。高級車が走ってもそれを魅せる術はなく、仲間の繋がりを意識しても兄弟のそれに甘え、大掛かりな作戦が出てきても幼稚に終わる。

 それならば元気の良いB級精神でカヴァーするくらいできないか。これだけは他の映画に負けない。俺たちはこれを魅せたいんだ。他の全ては捨ててもやり遂げたいことがある。そういうものを感じさせないB級映画はちんけにしか映らないものだ。確かに美しい高級車が並んで走る画で満足している場合ではない。

 勘違いは登場人物の多さに見て取れる。作戦の中心人物である強盗兄弟。彼らの恋の相手。作戦に手を貸す名前も覚えられない若造たち。高級車を所有する悪漢組織はふたつあり、そこにインターポールまで絡んでくる。彼らの思惑を交錯させてどんでん返しを作って悦に入っている。必要なのはどんでん返しではなく、本物のアクションだと何故気づかない。

 兄を演じるスコット・イーストウッドは、父のクリントよりもヒュー・ジャックマンを思わせる容姿(ただし、ジャックマンがパパイーストウッドを思わせるところがある)。演技派に走らないのは正解だ。と言うか、表情が目を細めているか丸くしているか二パターンしかないので、これ以外道はないとも言える。意外に背は高くないので(低くもないけれど)、気取った画が並ぶと様にならない。もっとガンガン身体を動かした方が良い。

 イーストウッドを中心にした若手俳優たちの掛け合いは学芸会レヴェルのそれで、それに引っ張られたか、ヴェテラン俳優たちも頭が良さそうに見えないのが可哀想。ヒロインのアナ・デ・アルマスはマイリー・サイラスに似ていることが分かったのが新発見。兄弟それぞれの美女とのいちゃこきの方が(若い容姿に見合っていて)アクションより見ていられる…なんていうのはここだけの話。





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