エイリアン:コヴェナント

エイリアン:コヴェナント “Alien: Covenant”

監督:リドリー・スコット

出演:マイケル・ファスベンダー、キャサリン・ウォーターストン、
   ビリー・クラダップ、ダニー・マクブライド、デミアン・ビチル、
   カルメン・イジョゴ、エイミー・サイメッツ、ジャシー・スモレット、
   キャリー・ヘルナンデス、ナサニエル・ディーン、
   ジェームズ・フランコ、ガイ・ピアース

評価:★★★




 さすがはリドリー・スコット、前作(12年)のプロメテウス号ほどに奇抜ではないものの、『エイリアン:コヴェナント』に出てくるコヴェナント号も相当カッコイイ。最近の映画が発表する宇宙船はシンプルかつスタイリッシュなデザインが大半だけれど、ここではこれぞ宇宙船と言いたくなるゴツゴツしたフォルムで、かつ嬉しいことに大宇宙に「帆」を張るショットまである。もちろん内部も丁寧に作り込まれ、それを輝かせるための視覚効果も効果的だ。

 「エイリアン」(79年)シリーズらしく、人間がエイリアンに狩られる狩られないという恐怖を見せるシンプルなストーリー。ここでも予定外に不時着した惑星でエイリアンと遭遇、人間たちが次々命を落としていく様を見せられる。つまり広がるのはB級と言われても仕方のない空間だ。ただ、ここにはB級ではあっても、上等の味がある。それを支えるのが、スコットの美的センスというわけだ。

 エイリアンが人間の身体を突き破って生まれるショッキングなヴィジュアルは健在。最初のエイリアンはある人物の背中を突破する。当然その際人間は絶命するわけだけれど、その後の「死体感」などスコットらしいセンスではないか。ただ、エイリアンの恐怖がより感じられるのは宇宙船内部に侵入したときだ。屋外だと開放感、解放感がエイリアンがひたひたと忍び寄る気配との相性がよろしくない。

 世界観を盛り上げるのはエイリアンだけではない。「ゴースト ニューヨークの幻」(90年)のときのデミ・ムーアのような雰囲気を湛えたキャサリン・ウォーターストンも健闘しているけれど、やはりアンドロイド役のマイケル・ファスベンダーが楽しい。ウォルターとデヴィッド、二体のアンドロイドを妖気たっぷりに演じ分けている。足が意外に短めなのも、この際、良い味だ。

 ファスベンダーは初代エイリアン誕生の謎を解き明かすカギを握る。そこに肉づけされる装飾がなかなか思慮に富む。人間を恐怖のどん底に突き落とすモンスターの誕生には人間の傲慢さが関わっていること。その根底には人工知能の哀しみが敷かれていること。創造と呼ばれるものに対する欲望は果てが見えないこと。

 その全てを集約させた画が、デヴィッドが創り上げたある「広場」だ。自我に目覚めたアンドロイドが選ぶものに恐怖と哀しみが交じり合い、さらにはある種の神々しさまで感じられるというのは褒め過ぎか。ここを舞台にもうひとつふたつ、激しいアクションがあっても良かったか。エイリアンを大量発生させない節度は好ましいものの、やや暴れ方がおとなしく思えなくもない。





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