October 20-22 2017, Weekend

◆10月第3週公開映画BUZZ


ワンダーストラック “Wonderstruck”
 配給:アマゾン・スタジオ、ロードサイド・アトラクションズ
 監督:トッド・ヘインズ
 Budget:-
 Weekend Box Office:$65,882(4) Good!
 OSCAR PLANET Score:72.6
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:オークス・フェグリー
           助演女優賞:ジュリアン・ムーア
           助演女優賞:ミリセント・シモンズ
           撮影賞、編集賞、美術賞衣装デザイン賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           視覚効果賞、録音賞音響効果賞作曲賞

“The Killing of a Sacred Deer”
 配給:A24
 監督:ヨルゴス・ランティモス
 Budget:-
 Weekend Box Office:$115,120(4) Great!
 OSCAR PLANET Score:78.3
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:コリン・ファレル
           主演女優賞:ニコール・キッドマン
           助演女優賞:アリシア・シルヴァーストーン
           撮影賞、編集賞、録音賞、音響効果賞、作曲賞

“The Snowman”
 配給:ユニヴァーサル
 監督:トーマス・アルフレッドソン
 Budget:$35,000,000
 Weekend Box Office:$3,372,565(1812) zzz...
 OSCAR PLANET Score:18.9 BIG BOMB!!!
 Razzie Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:マイケル・ファスベンダー
           助演男優賞:J・K・シモンズ
           助演女優賞:レベッカ・ファーガソン
           助演女優賞:シャルロット・ゲンズブール

“Only the Brave”
 配給:コロンビア
 監督:ジョセフ・コシンスキー
 Budget:$38,000,000
 Weekend Box Office:$6,002,665(2577) zzz...
 OSCAR PLANET Score:81.0 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:ジョシュ・ブローリン
           主演男優賞:マイルズ・テラー
           助演男優賞:ジェフ・ブリッジス
           助演女優賞:ジェニファー・コネリー
           撮影賞、編集賞、美術賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           視覚効果賞録音賞音響効果賞、作曲賞

ジオストーム “Geostorm”
 配給:ワーナー・ブラザース
 監督:ディーン・デヴリン
 Budget:$120,000,000
 Weekend Box Office:$13,707,376(3246) zzz...
 OSCAR PLANET Score:20.6 BIG BOMB!!!
 Oscar Potential:視覚効果賞、録音賞、音響効果賞
 Razzie Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:ジェラルド・バトラー
           助演男優賞:エド・ハリス
           助演男優賞:ジム・スタージェス
           助演女優賞:アビー・コーニッシュ

“Same Kind of Different as Me”
 配給:パラマウント
 監督:マイケル・カーニー
 Budget:-
 Weekend Box Office:$2,591,985(1362) zzz...
 OSCAR PLANET Score:39.3
 Razzie Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:グレッグ・キニア
           主演女優賞:レニー・ゼルウィガー
           助演男優賞:ジャイモン・ハンスゥ

“Tyler Perry's Boo 2! A Madea Halloween”
 配給:ライオンズゲイト
 監督:タイラー・ペリー
 Budget:$25,000,000
 Weekend Box Office:$21,226,953(2388) Good!
 OSCAR PLANET Score:11.0 BIG BOMB!!!
 Razzie Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演女優賞:タイラー・ペリー


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 カンヌ国際映画祭でプレミア上映されたトッド・ヘインズ監督作『ワンダーストラック』が賞レース参戦に向けて公開へ。ブライアン・セルズニックの児童小説の映画化で、1977年と1927年、異なる時代に生きる母を亡くした少年と聴覚障害を持つ少女の出会いを描くファンタジー・ドラマ。少女を演じるミリセント・シモンズは実際に障害を持っている少女とのこと。映画祭での反応は、悪くもないがずば抜けて素晴らしくもない…というヘインズ映画にしては控えめな反応に終わっていたのだが、今回の米公開でもさほど批評家の反応はよろしくはない。ただし、それでも肯定的見解が優勢なのは、眩いヴィジュアルに魅了され、エモーショナルなドラマとメッセージが丁寧に伝わるからで、役者陣の好演もそれを補強する強力なものだという。ただ、時制や色調の操作に関しては狙い程巧く機能してないとの指摘が目立っている。賞レースに絡むにはパワー不足と言わざるを得ないのだが、キャンペーンが効率的に行われれば、全くチャンスがないわけではないとの声も出ている。果たして…(主演でプッシュされるのは少年役のオークス・フェグリーのみ。シモンズ、ジュリアン・ムーアは助演プッシュになる)。なお、興行的にはまずまずの出足。

 同じくカンヌ映画祭でコンペティションに出品された『The Killing of a Sacred Deer』が公開。監督は「籠の中の乙女」(09年)や「ロブスター」(15年)等で熱狂的なファンのついているヨルゴス・ランティモス。カリスマ外科医を家長に持つ家族の生活に、一人の少年が入り込むことで起こる出来事を綴る。批評家受け抜群のランティモスらしく今回も好意的見解が圧倒的優勢。相変わらずの風変わりな世界観の中、人間の美醜を恐れることなく描き出す演出力が圧倒的で、ぐいぐい話に引き込まれるとのこと。コリン・ファレル、ニコール・キッドマンら中心キャストはもちろん、アリシア・シルヴァーストーンのような出番の少ないキャストも充実の演技を見せている。賞レースではランティモスの前作「ロブスター」同様、脚本賞が最有力。その他の部門で候補に挙がるには批評家賞で圧倒的な強さを見せることが必要になるだろう(…が、癖の強い作風を考えると、さすがにそこまでは難しいはず)。興行的には見事なダッシュをキメている。賞レースに向けて拡大公開の成功が期待される。

 『The Snowman』はジョー・ネスボの小説の映画化。エリート刑事が自らをスノーマンと名乗る殺人鬼を、数十年の前の事件を絡めながら追いかける様を描く。マイケル・ファスベンダーやJ・K・シモンズら実力派が集まったスリラーで、期待値は高かったのだが、残念、批評家からはそっぽを向かれている。原作の魅力を捉えることにことごとく失敗。ミステリーが機能せず、有能キャストのアンサンブルは無意味なものに。緊張感も見当たらない仕上がりだと酷評一色に終わっている。賞レースからは完全撤退。叩かれ方が激しいので、まさかのラジー賞行きの可能性が浮上している。興行的にも大惨敗。ファスベンダーはこのあたりで単独主演作で大きなヒット作が欲しいところ。

 実話物では『Only the Brave』がある。2013年6月、アリゾナ州で発生した大規模な山火事を描く。この惨事では19名の消防士が命を落としたことが知られている。批評家の反応はすこぶる良く、実話の持つ力と強力な俳優陣のアンサンブルにより大変見応えのあるドラマが展開する。本物の英雄たちに敬意が払われた演出には余分な娯楽サーヴィスは一切ないものの、それでも訴えるものがたっぷりあるとのこと。映像的に見所は多い。賞レースに絡むタイプの作品ではないはずだが、技術部門を中心に健闘してもおかしくないか。ただ、興行的には大変寂しい数字が報告されていて、そもそも会員に観てもらえない危険も?!

 『ジオストーム』はこの時期には珍しいディザスタームービー。気候をコントロールする人工衛星が開発されるが、それが暴走、未曽有の大災害を引き起こすことに…。製作費が1億ドルを超える(いかにもな)ビッグプロジェクトがこの時期に封切られるのは珍しいのだが、どうやらそれは配給会社の自信のなさの表れだったようで、批評家からは総スカンを食らっている。ハリウッドはこれまでもたくさんのディザスタームービーを作ってきたが、それらと差別化するのは難しい仕上がりとの指摘が圧倒的大多数。薄っぺらなキャラクターとどこかで見たようなヴィジュアル、ないに等しい物語…ハリウッドのダメなところを踏襲しただけの失敗作。ラジー賞への警戒が必要になるだろう。興行的にも製作費には見合わない厳しいオープニングになっている。





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