October 13-15 2017, Weekend

◆10月第2週公開映画BUZZ


“Breathe”
 配給:ブリーカー・ストリート
 監督:アンディ・サーキス
 Budget:-
 Weekend Box Office:$22,285(4)
 OSCAR PLANET Score:51.4
 Oscar Potential:主演男優賞:アンドリュー・ガーフィールド
           助演女優賞:クレア・フォイ
           美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞

“Goodbye Christopher Robin”
 配給:フォックス・サーチライト
 監督:サイモン・カーティス
 Budget:-
 Weekend Box Office:$57,917(9)
 OSCAR PLANET Score:56.7
 Oscar Potential:主演男優賞:ドーナル・グリーソン
           助演男優賞:アレックス・ロウザー
           助演女優賞:マーゴット・ロビー
           美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞

“Marshall”
 配給:オープンロード・フィルムズ
 監督:レジナルド・ハドリン
 Budget:$12,000,000
 Weekend Box Office:$3,000,805(821)
 OSCAR PLANET Score:79.3
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:チャドウィック・ボウズマン
           助演男優賞:スターリング・K・ブラウン
           助演男優賞:ジョシュ・ギャッド
           助演男優賞:ダン・スティーヴンス
           助演女優賞:ケイト・ハドソン
           主演女優賞:ケイト・ウィンスレット
           撮影賞、編集賞、録音賞、音響効果賞、作曲賞

“Professor Marston and the Wonder Women”
 配給:アンナプルナ
 監督:アンジェラ・ロビンソン
 Budget:-
 Weekend Box Office:$736,883(1229) zzz...
 OSCAR PLANET Score:77.5
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:ルーク・エヴァンス
           主演女優賞:レベッカ・ホール
           助演女優賞:ベラ・ヒースコート
           撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞

“The Foreigner”
 配給:STXフィルムズ
 監督:マーティン・キャンベル
 Budget:$35,000,000
 Weekend Box Office:$13,113,024(2515)
 OSCAR PLANET Score:59.1
 Oscar Potential:主演男優賞:ジャッキー・チェン
           助演男優賞:ピアース・ブロスナン
           視覚効果賞、録音賞、音響効果賞

マイヤーウィッツ家の人々(改訂版) “The Meyerowitz Stories”
 配給:Netflix
 監督:ノア・バームバック
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:86.3 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:アダム・サンドラー
           主演男優賞:ベン・スティラー
           助演男優賞:ダスティン・ホフマン
           助演女優賞:エマ・トンプソン
           編集賞、作曲賞

“Happy Death Day”
 配給:ユニヴァーサル
 監督:クリストファー・ランドン
 Budget:$5,000,000
 Weekend Box Office:$26,039,025(3149) Great!
 OSCAR PLANET Score:60.8
 Oscar Potential:None

“The Secret Scripture”
 配給:ヴァーティカル・エンターテイメント
 監督:ジム・シェリダン
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:37.2
 Oscar Potential:主演女優賞:ルーニー・マーラ
           助演男優賞:エリック・バナ
           助演男優賞:テオ・ジェームズ
           助演男優賞:ジャック・レイナー
           助演女優賞:ヴァネッサ・レッドグレーヴ


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 『Breathe』はあのアンディ・サーキスの監督デビュー作となる実話映画。「ブリジット・ジョーンズの日記」(01年)「エリザベス:ゴールデン・エイジ」(07年)等のプロデューサーとして知られるジョナサン・カヴェンディッシュの両親の話がベース(カヴェンディッシュは本作の製作も担当)。ポリオにより身体が麻痺、呼吸器がなければ呼吸ができない状態になる夫と彼を献身的に支える妻を描く。…という筋書きだけでも、賞好みの匂いがぷんぷん。ただ、プレミア上映されたトロント国際映画祭では評価が伸びず、気がかりな状態でアメリカ公開を迎えたのだが、残念、米批評家陣の支持を取りつけることにも失敗している。典型的な難病映画のアプローチが採られた内容で、どこかで見たような壮絶な闘病と献身的な愛情が次々捻りなく描かれる。安易なメロドラマの域を出ていないとのこと。ただ、その一方でアンドリュー・ガーフィールドによる苦悩の演技、そして彼を支えるクレア・フォイによるハートある演技に関しては絶賛評が届いている。ふたりのケミストリーも最高とのこと。賞レースはガーフィールドとフォイの演技賞に絞られたと言って良いだろう(この手の演技はどちらも、作品評価が伸びなくても票を得やすい傾向にある)。ただ、興行的にはさほどインパクトのある出足ではないのが大いに気にかかる。BUZZ作りが上手く行くか否か。

 『Goodbye Christopher Robin』は今も愛される「くまのプーさん」の作者A・A・ミルンの伝記映画。ミルンととその息子ロビンの関係を通して、プーさんとその友人ロビン少年が誕生する過程を綴る。「ネバーランド」(03年)のようなハートウォーミング・ドラマだと思われるが、批評家の見解は好意的なものが優勢。戦争時代の描写と子どものイマジネーションが広がる描写とのバランスが良くない部分はあるとしつつも、有名キャラクターの誕生の裏側に秘められた翳りが丁寧に掬い上げられているという。ドーナル・グリーソンを中心にキャストの演技も好評を博している。ただ、オスカーに絡むにはフィールグッド・ムービーの側面が強過ぎるかもしれない。興行的にも拡大公開の成功が望めそうにない不発に終わっている。

 『Marshall』、これも実話物で、1940年代コネティカット、町の名士の妻を暴行したとして訴えられた黒人ドライヴァーの裁判を担当することになった黒人弁護士のマーシャルの戦いを描く。「ジェームス・ブラウン最高の魂を持つ男」(14年)で注目され、ブラックパンサー役に抜擢されたことで話題の注目株、チャドウィック・ボウズマンが主演する。批評家の反応は温かいもので占められていて、ハリウッドが得意とする昔ながらの法廷劇になっているという。シリアスな題材をエンターテイメントとして鮮やかに啓蒙的に魅せる演出とボウズマンを初めとする力のあるキャストのアンサンブルが、大変効果的に機能しているとのこと。賞レースに絡んでもおかしくはない評価だが、ただ、娯楽色が強い作りがマイナスに働く可能性の方が大きいか。興行的にも公開規模に見合わない大苦戦スタート。尤も、明るい未来が待っているに違いないボウズマンにとっては、演技者として重要な一作になったと言える。

 まだまだ続く実話物。『Professor Marston and the Wonder Women』は「ワンダーウーマン」の作者ウィリアム・モールトン・マーストンと、彼にワンダーウーマン誕生のインスピレーションを与えた妻、そして夫妻ふたりの愛人女性の関係を描く。世界的なブームを巻き起こしているワンダーウーマン誕生秘話とも読める話ゆえ、絶好のタイミングでの封切りとなるわけだが、批評家はこちらの出来映えにも太鼓判を押している。語り口がややぎこちない点は否めないものの、映画ファンが身を乗り出すこと確実のエピソードの数々は愉快で、同時に登場人物の内面も深く丁寧に掘り下げられていく。ルーク・エヴァンス、レベッカ・ホール、そしてベラ・ヒースコートという中心となる俳優陣も心のこもった演技。賞レースに絡むにはややライトな作りのようだが、批評家賞で善戦すれば、オスカーチャンスもなきにしもあらず、か。ただ、映画館が閑古鳥が鳴くほどの不入りとなると、やはりその目はないとするのが素直な見方だろう。

 『The Foreigner』はスティーヴン・レザーの小説の映画化。ロンドンでレストランを営む中国人男が爆弾テロで娘を失い、その復讐に奔走する様を描く。主演はまだまだアクションスターとして頑張るジャッキー・チェンで、なるほどアクションに重きを置いた物語と演出という点で、このジャンルのファンは安心して観られる作り。ただ、意外性というものは全くなく、新しさを求める人には不向きだとか。また、このジャンルではお目にかかれないヴェテランスターたちの演技を認めた意見は少なくないか。賞レース参戦は端から目指していない。興行的には可もなく不可もなく。チェンの明るい個性が見られない分、客足が遠のいたかもしれない。

 さて、今週はすっかり映画ファンにも定着したNetflixによる『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』も公開。カンヌ国際映画祭でプレミア上映されたノア・バームバック監督作になる。芸術家である父の存在に苦しむ兄弟たちが一堂に会して起こるドタバタ劇。批評家受けしやすいバームバック映画らしく、今回も高評価が圧倒的大多数。家族というものを辛辣さ、冷静さを忘れることなく描写するバームバックの確かな演出力は健在。ダイナミックに綴られる家族の在り方が有能なキャストのアンサンブルも手伝い、大変リアルなものとして感じられるとのこと。キャストでは父を演じるダスティン・ホフマンがずば抜けて好評。アダム・サンドラー、ベン・スティラーらもいつもとは違った調子で好演しているという。「敵」が少なくないNetflixだけにオスカーでどこまで伸びるかは未知数だが、脚本賞や助演男優賞でのチャンスは小さくないのではないか。





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