ザ・マミー 呪われた砂漠の王女

ザ・マミー 呪われた砂漠の王女 “The Mummy”

監督:アレックス・カーツマン

出演:トム・クルーズ、アナベル・ウォーリス、ソフィア・ブテラ、
   ジェイク・ジョンソン、コートニー・B・ヴァンス、
   マーワン・ケンザリ、ラッセル・クロウ

評価:★★




 『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』は「ミイラ再生」(32年)の再映画化になるのだろうか。それとも「ハムナプトラ 失われた砂漠の都」(99年)のリブートと呼ぶべきだろうか。どちらにせよ、砂漠の王族が蘇って大暴れするという設定だけを借りた映画だと見れば良いだろう。売りはズバリ、視覚効果だ。21世紀ハリウッドの底力を見せてやれ。…トム・クルーズ主演なのに…だ。

 そう、実はクルーズほど視覚効果と相性の悪いスターもいない。いや、クルーズ出演作には必ず派手な視覚効果場面もある。ただ、クルーズの場合、その技術を脇役に見せてしまうほどに、肉体が動くのだ。だからこそ彼はスターであり続けているのだ。恐れ知らずのスタントが毎度話題になるのは、その証拠だ。どれだけ視覚効果が使われてもそれは、クルーズを補助するに過ぎない。

 ところが、ここでのクルーズは完全に視覚効果に主役の座を譲っている。5000年もの眠りから目覚めた邪悪な王女の大暴れは、巨大砂煙の発生や、ジェット機の墜落を呼び、さらには手下のゾンビたちに命を与える。クルーズがそんな中で演じるのは、拝金主義の軍人で、特別秀でた身体能力があるわけでも、尊い志を持つわけでもない。ひたすらに王女に翻弄される男として存在する。クルーズがクルーズであるところを見たい者には大いに物足りない。

 クルーズに見せ場があるとするなら、王女に扮したソフィア・ブテラにこてんぱんに伸される場面だろうか。拳を食らってから倒れるまでのスピードが早いの何の。王女の非現実的な力を見せる画であるわけだけれど、あのクルーズが女になす術がない感じが可笑しい…と思えなくもない。それからゾンビたちと水中で追いかけっこする画は面白かった。

 王女はほとんどターミネーターのように演出される。ミイラから生身の身体を獲得する過程に、ブテラ本来のエキゾティックな美貌が活かされる。けったいなメイクもこの際悪くない。ただ、クルーズを甚振る画は面白くても、彼女自身にさほど見せ場はない。やはり視覚効果頼りの画の限界を感じさせる。

 ところで、この映画がユニヴァーサルが展開する「ダーク・ユニヴァース」の先陣を切る作品という位置づけのため、強引にラッセル・クロウ演じるヘンリー・ジキル博士が出てくる。これが話を間延びさせるのには閉口。どうせクロウを担ぎ出すのなら、クルーズとタッグを組む画ぐらい作らんかい。先を見過ぎた作品製作がバランスを欠く原因になるとは皮肉ではないか。





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