怪盗グルーのミニオン大脱走

怪盗グルーのミニオン大脱走 “Despicable Me 3”

監督:ピエール・コフィン、カイル・バルダ

声の出演:スティーヴ・カレル、クリステン・ウィグ、トレイ・パーカー、
   ミランダ・コスグローヴ、ディナ・ゲイアー、ネーヴ・シャレル、
   スティーヴ・クーガン、ジュリー・アンドリュース、
   ジェニー・スレイト、アンディ・ナイマン

評価:★★




 ミニオン人気の爆発は、スピンオフ映画「ミニオンズ」(15年)を生み出すまでに至ったけれど、それは本家「怪盗グルー」シリーズでミニオンたちの出番が少なくなることを意味していたのか。シリーズ三作目となる『怪盗グルーのミニオン大脱走』は邦題にこそミニオンの名前があるものの、彼らの出番は多くない。囚人になった彼らが呑気に刑務所から脱走する、その画だけが見せ場だ。

 いちばんの問題は登場人物をバラバラにしていくつかの物語を並行して描く試みにある。グルーと双子の兄弟ドルーが子役上がりの悪党バルタザール・ブラットと対決する話を本筋に、グルーの妻ルーシーが子どもたちと母と子の関係を築き上げる物語、ミニオンたちの脱走劇が話の腰を折るように挟まれる。ブラッドのエピソードを切り離して考えれば、四つの物語として見ることも可能だ。これが散漫を呼ぶ。

 ただ、グルーとドルーの物語は、最も時間をかけられて描かれるおかげで、そこそこ見せる。ぎこちなかった兄弟の間に本物の絆が浮上する件など、分かっちゃいるけれど気持ち良い。てっきりドルーには裏の顔があると睨む者の思考を笑い飛ばす素直さが、ここでは快感に繋がっている。

 それにまあ、画はやっぱり綺麗だ。人間のデフォルメの仕方が大胆不敵なのはいつも通り、色彩バランスも愉快。何より陶器のような肌描写が美しく、ハイスピードのアクション場面でもそれに呑まれない輝きを見せている。もっと冷たく感じられてもおかしくないのに、ちゃんと体温を感じさせるのも良い。

 クライマックスがロボット映画、或いは怪獣映画風になってしまったのは残念。ハリウッドで暴れるブラット(とロボット)の画に大味さあり。グルーとドルーがそれに立ち向かう画ももうひとつ爽快感に乏しいのではないか。

 とは言え、全編に渡って散りばめられた80年代の匂いは、その時代を知る者には嬉しい仕掛けではある。ガム風船風爆弾やルービックキューブの活躍。ギターやキーボードによる装飾。肩パッド衣装。何より80年大ヒットソング。マイケル・ジャクソンから始まり、U2、a-ha、マドンナらの楽曲が要所要所で空気作りに貢献する。音楽パワーはやっぱり侮れない。





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