ジーサンズ はじめての強盗

ジーサンズ はじめての強盗 “Going in Style”

監督:ザック・ブラフ

出演:マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、アラン・アーキン、
   アン=マーグレット、ジョーイ・キング、ジョン・オーティス、
   ピーター・セラフィノウィッツ、キーナン・トンプソン、マット・ディロン、
   クリストファー・ロイド、マリオア・ディッツィア

評価:★★★




 そうか、マイケル・ケインもモーガン・フリーマンもアラン・アーキンも、皆80代なのだ。スクリーン越しには元気にしか見えないけれど、誰もがそうであるように、彼らも老いからは逃れられない。『ジーサンズ はじめての強盗』で危惧するのは、そんな彼らへの敬意が感じられる演出がなされているかどうか、だ。老いた彼らを馬鹿にするような空気があっては、どうしたって笑えない。

 心配は杞憂に終わる。監督はザック・ブラフだから当然か。俳優としても温か味ある演技を見せるブラフは、人間愛溢れる物語を得意とする監督だ。三大老優への敬意はもちろんあるし、年配の人々を軽視しがちな社会に果敢に立ち向かう。三人は年金を突然打ち切った経済システムに怒り、銀行強盗を計画する。

 ジーサンズのミッションは準備段階から実行、そしてその後の処理までミニ版「オーシャンズ11(01年)風なのが可笑しい。強盗がやけに簡単に進むと思ったら、そのからくりをテンポ良く見せていくところなど、なかなか気が利いている。絶体絶命のピンチでは、世代を超えたハートのやりとりが見えるのも気分良し。

 三大老優には見せ場が、杓子定規を避けて、バランス良く作られる。この面子だとリーダーはフリーマンかと思いきや、ケインが頼もしくエレガントに引っ張る。身体の不調を訴える役割はアーキンになりそうなのに、そこはフリーマンが引き受ける。アン=マーグレットを担ぎ出した色恋パートはケインにおまかせだろうに、どっこいアーキンが愉快にキメる。もちろん老優たちはいつもとは違った場所で楽しそう。

 それに…そう、やっぱり巧い俳優たちの掛け合い、とりわけコメディでの掛け合いは気持ちが良いのだ。シワだらけになっても、白髪にたっぷり襲われても、身体が思うように動かなくても、演技の勘だけは鈍らないというのが格好良いではないか。きっと「俺もこの仲間に入りてぇ!」と思うジーサンは多いだろう。

 ブラフは脇のキャラクターまで、愛情を込めて創り上げている。何気なく顔を見せている人物が意外な表情を見せたり、思いがけない状況で活躍したり…。きっとブラフは人間が大好きで、その愛が嫌味のない優しさを感じさせる。ただ、あぁだけれど、第四のジーサンであるクリストファー・ロイドにはもっと大きな捻りを仕掛けても良かったか。最後まで何かあるのではないかと大いに期待してしまった。





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