July 28-30 2017, Weekend

◆7月第4週公開映画BUZZ


“Detroit”
 配給:アンナプルナ
 監督:キャスリン・ビグロー
 Budget:-
 Weekend Box Office:$350,190(20) Good!
 OSCAR PLANET Score:88.1 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演(助演)男優賞:ジョン・ボイエガ
           助演男優賞:アンソニー・マッキー
           助演男優賞:ジェイソン・ミッチェル
           助演男優賞:ウィル・ポールター
           撮影賞編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           視覚効果賞、録音賞音響効果賞、作曲賞

アトミック・ブロンド “Atomic Blonde”
 配給:フォーカス・フィーチャーズ
 監督:デヴィッド・リーチ
 Budget:$30,000,000
 Weekend Box Office:$18,286,420(3304)
 OSCAR PLANET Score:71.4
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演女優賞:シャーリズ・セロン
           助演男優賞:ジェームズ・マカヴォイ
           撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           視覚効果賞、録音賞、音響効果賞、作曲賞

“The Emoji Movie”
 配給:コロンビア
 監督:アンソニー・レオンディス
 Budget:$50,000,000
 Weekend Box Office:$24,531,923(4075) Good!
 OSCAR PLANET Score:11.0 BIG BOMB!!!
 Oscar Potential:アニメーション映画賞
 Razzie Potential:作品賞監督賞脚本賞

“The Last Face”
 配給:サバン・フィルムズ、ライオンズゲイト
 監督:ショーン・ペン
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:14.4 BIG BOMB!!!
 Razzie Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:ハヴィエル・バルデム
           主演女優賞:シャーリズ・セロン


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 女性として初めてオスカー監督賞に輝いたキャスリン・ビグロー監督の『Detroit』が登場。1967年デトロイト、警察による酒場踏み込み捜査を発端にした暴動劇の顛末を描き出す。…というわけで、社会派のアクション・ドラマというまたしてもビグローらしい内容になる。そして批評家はそんなタフな作品を畳み掛けるビグローを大歓迎していて、批評は好意的に捉えたものが圧倒的大多数。歴史上非常に衝撃的かつ重要な題材を取り上げ、今なお社会に横たわる差別というものに対する人々の意識を恐れることなく暴き出していく。恥ずべき問題に堂々斬り込む作家としての姿勢、そしてそれに見合った演出は、尊敬に値するレヴェル。役者たちも期待に応える見事なパフォーマンスとのこと。賞レース参戦も確実視されているが、配給会社にキャンペーン実績が乏しいのがネックになるかもしれない。どれだけ批評家賞で目に留められるかが重要になるだろう。もしキャンペーンが上手く行くならば、技術部門だけでなく、作品賞、監督賞等主要部門での善戦も期待できる。もしかしたらジョン・ボイエガやウィル・ポールターが演技賞で目に留められることもあるかもしれない。興行的にも上々の滑り出しだが、一気に拡大公開になる次週以降の成績がより重要になる。

 『アトミック・ブロンド』はアントニー・ジョンソンによるグラフィック・ノヴェルの映画化。大ヒット中の「ベイビー・ドライバー」(17年)と並び、サウス・バイ・サウスウエストで話題を呼んだ一本で、シャーリズ・セロンが主演する。ベルリンの壁崩壊直前、最高機密リストが紛失し、世界中のスパイたちがその争奪戦を繰り広げる様が描かれる。セロンが演じるのはスパイのひとり、ロレーン・ブロートンなる人物とのこと。批評家はセロンのアクション・ヒロインぶりを概ね歓迎していて、スタイリッシュなアクションシーンの数々にクールに美しくフィットしているとしている。物語も何とかまとまっているとの声が多いか。賞レース受けするタイプの映画ではないものの、仕上がりとしては成功作と見て良いだろう。ただ、興行成績は可もなく不可もなくに留まっている。本作が不幸だったのは現在、全世界が「ワンダーウーマン」(17年)の成功に沸き返っていることだろうか。闘うヒロインがこれほどまでのブームを巻き起こしたことはなく、その影にやや隠れてしまった感がある(ただし、映画界全体から言えば、女性が主人公の映画がこれほどBox Officeや出来映えという点で相次いで評価されることは珍しく、歓迎すべきことと見ることも可能)。

 アニメーションの分野では他スタジオにやや遅れを取っている感のあるソニーが今回送り出すのが『The Emoji Movie』。スマートフォンの中にある絵文字の世界を舞台に、様々な表情を作ることのできる絵文字のジーンの冒険を描く。トレーラーが公開されて以来、悪評が絶えなかった一品だが、その流れを変えることはできず、日本発のemojiに対して批評家は全く興味を示していない。感情を感じさせない絵文字のドタバタを見せられているだけと手厳しく、アニメーション映画としては間違いなく今年最低レヴェルの評価と言って良いだろう。アニメーション映画賞初のラジー賞が狙えるかもしれない。ただ、興行的には一定の成果を残している。製作費が低く抑えられているので、赤字にはならない。

 大酷評作と言えば、ショーン・ペンの監督第五作『The Last Face』がようやく公開へ。アフリカのとある国、難民救助活動の現場で出会う男女の恋愛を描く。プレミア上映されたのは昨年のカンヌ国際映画祭で、実はそのときの反応が芳しいものではなく、昨年の公開が実現せず、この時期での封切りになった。…のだが、いっそ劇場公開をスルーするべきだったかもしれない。アメリカの批評家はカンヌ以上に厳しい言葉を投げ掛けていて、これまでのペンの監督としてのキャリアを考えると、信じ難い罵詈雑言が並んでいる。どうやら社会的意義ある現場と恋愛要素が全く溶け合っていないようで、場違いな場所で勝手に盛り上がる恋が愚かしくしか見えないらしい。ハヴィエル・バルデム、シャーリズ・セロンら演技力あるスターも起用もプラスにならず。この酷評は撮影当時ペンとセロンが恋愛関係にあったこととは無関係…なのだろうか。とにかくラジー賞に絡んでも全くおかしくないレヴェルの惨劇と言って良い。





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