ブラッド・ファーザー

ブラッド・ファーザー “Blood Father”

監督:ジャン=フランソワ・リシェ

出演:メル・ギブソン、エリン・モリアーティ、ディエゴ・ルナ、
   マイケル・パークス、ウィリアム・H・メイシー

評価:★★




 9年間の刑務所暮らしの後、トレーラーパークで酒とドラッグを断ち、タトゥーアーティストとして細々生計を立てている男。これが『ブラッド・ファーザー』でメル・ギブソンが演じる役柄だ。つまりセルフパロディの気配が漂う。ギブソンは今回、ダメオヤジの美学で武装する。

 疎遠な不良娘を守るべく一緒に逃避行に出るという筋書きには、ダメな男でも愛する娘のためならば、命を賭けて戦う覚悟があるという「96時間」(08年)的な匂いがあるものの、あちらとの決定的な違いは、この美学に極めてシリアスに向き合っているという点だ。

 まあ、仕方がないか。「リーサル・ウェポン」シリーズ末期のギブソンならともかく、近年のギブソンは顔がとにかく怖い。額の深い深いシワなど、横だけでなく縦にも豪快に入っていて、これで睨まられたなら、サミュエル・L・ジャクソンでも怯むのではないか。ユーモアの排除は必然だと諦めるべきか。

 ただ、せめてオヤジのイカれた感じはもっと突いても良かったのではないか。クライマックスで耳かじりがあるのにギョッとするぐらいで、案外銃絡みのおとなしい描写に留まっている。ギブソン監督作のような過激な描写で攻めても良かっただろう。

 生きているのがバレバレのディエゴ・ルナをクライマックスまで活用できないのも辛いところ。その正体も含めて、悪がギブソンに似つかわしくない小物に見えるのが惜しい。トレーラーパーク仲間のウィリアム・H・メイシーだって、もっと上手に動かせたはずだ。

 娘役のエリン・モリアーティはアレクシス・ブレデルを思わせる愛らしさ。けれど、やはり足を引っ張る以上の役割を果たさない。元々自分から連絡を入れてくるあたり、父親への反抗も最初から弱いので、オヤジの美学も光り方が鈍い。ギブソンが格好つける甲斐がないというものだ。





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