バッドガイズ!!

バッドガイズ!! “War on Everyone”

監督:ジョン・マイケル・マクドノー

出演:アレクサンダー・スカルスガルド、マイケル・ペーニャ、
   テッサ・トンプソン、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、
   デヴィッド・ウィルモット、マルコム・バレット、ステファニー・シグマン、
   ポール・ライザー、テオ・ジェームズ

評価:★★★




 アレクサンダー・スカルスガルドとマイケル・ペーニャがアルバカーキの警官を演じる。ただし、正義漢ではない。冒頭で紹介されるパトロール場面では、逃走中のパントマイマーが見えない壁を作って無抵抗をアピールするのに、それに無視を決め込む暴走を見せる。可笑しい。うん、まあ確かに『バッドガイズ!!』だ。

 ジョン・マイケル・マクドノーが監督らしく、味つけは喜劇だ。大凡警官に似つかわしくない男ふたりが、いつものように悪徳計画が絡んだ100万ドルを頂戴しようとしたことから、暴力満載の事件に巻き込まれる。この事件のスケールが案外小さく、悪徳警官とチンピラ実業家の抗争程度に収まる。「人生はいかさまだ。覚えておけ」というセリフが出てくるけれど、それに見合った事件かと言うと疑問が残る。

 マクドノーはこれまで以上にキャラクターに拘った作りを選んだようだ。スカルスガルドの倫理観を笑い飛ばした佇まいや、ペーニャの理屈っぽさがお喋りに表れる様子を大切にし、物語にくすぐりを入れる。やや笑いを意識過ぎて滑っているところもあるものの、その積み重ねに毒が入り込み、町の闇が深くなっていく語り口は、やはり達者だ。

 それに主役ふたりの絵面が想像以上に強力だ。調べたところ、スカルスガルドが194センチ、ペーニャが170センチということで、かなり身長差がある。ふたりが動く度に、この凹凸感が愉快に揺れる。すっとぼけた顔で不良行為を連発する彼らからじわじわと中毒性ある妖気が漂う。ただし、陰湿なそれではない。あくまで陽気なそれであることがポイントだ。

 とりわけスカルスガルドが目に焼きつく。分かってはいたけれど、非の打ち所がない美貌の持ち主だ。長く優雅な手足。涼しい眼差し。キラキラ輝くブロンド。身体と一体化するスーツ。多少老けた感じもしっかり味になっている。アクションやダンスで奇怪なポーズをキメると、可笑しくて、けれど余計に美貌が目立つというお得な演出が施され、「ターザン:REBORN」(16年)よりもよっぽどクールに見える。そう、これはスカルスガルドのアイドル映画でもあるのだ。ペーニャはそれを不服に思うことなく、楽しそうに受けに回っている。

 終幕の展開はややシリアスな方向に舵を切り過ぎた感。とりわけ少年が絡んだエピソードは、もっと軽快に見せる方が全体に締まりが出ただろう。このあたりはキャラクターを中心にした映画作りの限界が出たか。ストーリーの捻りを使って主人公ふたりをぶっ飛んだ方向に吹き飛ばして欲しかった。これまでアイルランドに拘ってきたマクドノー、大半がアルバカーキということで、ややバランス取りに苦心したように見える。





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