ランニング・ワイルド

ランニング・ワイルド “Running Wild”

監督:アレックス・ラナヴェリオ

出演:ドリアン・ブラウン、ジェイソン・ルイス、トミー・フラナガン、
   シャロン・ストーン、トム・ウィリアムソン

評価:★★




 「最後の追跡」(15年)の兄弟は牧場を守るために銀行強盗に手を出したものの、もちろん大抵の同じ境遇の人はそんな選択をしない。『ランニング・ワイルド』のヒロインは囚人の更生プログラムに土地を貸し出すことにする。囚人に野生馬の調教の手伝いをさせるのだ。なかなか面白い試みではないか。

 もちろん囚人と言っても、所謂「凶悪犯罪人」は出てこない。彼らが馬を調教する傍ら、重たい干し草やエサを運んだり、フンを処理したり…する画が悪くない。犯罪人も色んなタイプが揃えられている。あぁ、それならば彼らの目線から物語を描けば良いのに…と思う人は少なくないはずだ。プログラムは90日しかない。なかなか濃い内容になりそうではないか。

 物語はあくまで窮地に陥ったお嬢様オーナーの一発逆転劇に照準を合わせる。急死した夫が遺したのは莫大な借金だけという中、雇っていた若い男と一緒に再生を目指す。ただ、このお嬢様の魅力が分からない。父から受け継いだ牧場を守るために彼女がやることと言ったら、己の信念を心に掲げるのみ、大方は専門の男たちに任せている。演じるドリアン・ブラウンの魅力不足だけが理由ではない。

 立ちはだかる最も大きな障害は、野生馬は野性のままでいることがいちばんであると主張する活動家だ。彼らとの対立過程で、野生馬が増え過ぎていることや干ばつの犠牲になっていること等、そのシヴィアな現状が浮き彫りになる。ほとんど教育映画・説教映画の匂いが漂い始める。シーシェパードを思わせる活動家たちを登場させるだけでは、これが限界か。

 活動家を演じるのがシャロン・ストーンだ。やたら気取った演技なのが可笑しいストーン。何故こんなつまらない役を演じているのか意味不明だけれど、もっと意味不明なのはクライマックスになって、急に物分かりの良い人に変身することだ。マスコミを使ってヒロインを攻撃するような厭らしさはどこへやら。中途半端な悪役は女優としてマイナスになる。

 それにしてもせっかく馬が出てくるのに、全力疾走する場面が全く出てこないのが大いにつまらない。いや、馬だっていつも走っているわけではない。ただ、映画と馬の相性が良いのは、やはり走る画があってこそなのだ。金の動きが激しいのにも拘らず競馬映画が高揚感に包まれるのは、そういうわけだ。広い土地を与えられながら馬たちが気持ち良さそうに見えないのが寂しい。





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