アロハ

アロハ “Aloha”

監督:キャメロン・クロウ

出演:ブラッドリー・クーパー、エマ・ストーン、レイチェル・マクアダムス、
   ビル・マーレイ、ジョン・クラシンスキー、ダニー・マクブライド、
   アレック・ボールドウィン、ビル・キャンプ、
   ダニエル・ローズ・ラッセル、ジェイデン・リーベラー

評価:★★




 キャメロン・クロウ映画で音楽と並んで魅力的なのは、ハートがたっぷり詰め込まれたセリフだ。「セイ・エニシング」(89年)「シングルス」(92年)「あの頃ペニー・レインと」(00年)あたりを思い出せば分かりやすい。ところが、『アロハ』ではむしろ、セリフのない場面が良い。例えばブラッドリー・クーパーとジョン・クラシンスキーが抱き合う場面。また或いは、クーパーとダニエル・ローズ・ラッセルが抱き合う場面。前者ではふたりの心象がセリフで説明されるものの、そんなことをする必要は全くない。

 ではセリフのある場面が退屈かと言うと、別にそんなことはない。他にもエマ・ストーンやレイチェル・マクアダムスら人気女優が登場、心根が優しいことが丸分かりのクロウの演出の下、ハワイの温度や風、音を感じさせる背景の前で、笑みを浮かべたり、怒りを爆発させたり…。いかにもクロウ的な場面はいくつもある。ただ…。

 ただ、どうもピリッとしないのだ。クロウは感傷を魅力的に見せられる力のある監督のはずだけれど、どうもここではその感傷に振り回されているように見える。基本は反りの合わない男女のロマンティック・コメディ。そこに軍事企業の衛星打ち上げとハワイ現地人の絡んだ駆け引き、そして男の元恋人の存在が絡むことで、余計な回り道が多くなり、感傷の水分が通常回転時よりも多くなってしまったか。

 ハワイの神話と宇宙の神秘を結びつけることで男女の恋を加速させるやり方が巧く機能しているのに、その他の要素に足を取られるのは面白くない。例えば、クーパーとマクアダムスの元恋人関係が、クーパーとストーンのメインの恋模様に全く影響を与えないのはどういうことか。ある秘密を明らかにするためだけにマクアダムスがいるように見える。

 ストーンはもっとハワイ的な装いで攻めて欲しい。パイロットという設定が活かされないこと以上に気になるのは、あまり似合っているとは言えない軍服姿が多いこと。もっといかにもなハワイアンスタイルで可愛らしい部分を強調して欲しい。せっかくポリネシアの血が25%入っているという設定なのに…。

 この配役ならば、「シングルス」風に四人の男女の戯れを描いても良かったのではないか。クーパー、ストーン、マクアダムス、クラシンスキーの四角関係を綴るのだ。最近のクロウは商業性を意識した部分が随分多くなってきた。クロウの個性はメジャーシーンよりもインディーズシーンの方がぴったりハマるだろう。





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