僕が結婚を決めたワケ

僕が結婚を決めたワケ “The Dilemma”

監督:ロン・ハワード

出演:ヴィンス・ヴォーン、ケヴィン・ジェームズ、ジェニファー・コネリー、
   ウィノナ・ライダー、クイーン・ラティファ、チャニング・テイタム

評価:★




 タイトル・クレジットの際、レストランで和気藹々と盛り上がる二組のカップルが映る。あーだこーだ男女の関係について話している。嫌な予感が過ぎる。愛やら結婚やらについてもっともらしい言葉を使い、頭でっかちに意見をぶつけ合う、まるでダメなおフランス映画の真似事をした映画ではないのか。肉体の叫びを酌むことのない、不毛な恋愛劇に迷い込むのではないか。結局この心配は回避されるのだけれど、ひょっとしたらそうなっていた方がまだマシだったかもしれない。

 『僕が結婚を決めたワケ』の主人公が直面するのは「親友の妻の浮気現場を目撃。果たして親友に真実を告げるべきかどうか」という実にしょーもない悩みで、なんとおったまげたことに、そこから話が広がることが全くなく、それどころかこれを軸に最後まで話をモタせてしまうのだ。仕事やギャンブル依存症等に絡めたエピソードもあるものの、僅かに触れられるのみ。主人公はひたすら「打ち明けるべきかどうか。俺が解決してやるべきかどうか」という薄っぺらな問いに頭を悩ませる。そして浮気妻を問い詰めたり、情事現場を盗撮したり。こんなどうでもいいことで、よくぞ映画に仕立て上げたものだ。せいぜい「バレンタインデー」(10年)レヴェルの幼い脚本だというのに、もしかしたらロン・ハワード監督を褒めるべきなのか。

 男のクセに機関銃のように喋り続ける主人公が辿り着くのは、「正直であれ」という何の捻りもない答えだ。信頼関係は正直さから生まれる。何と言うか、価値観の違いとは言え、あまりにも正直さを崇め奉るのにはゲンナリする。小学生じゃないんだから。主人公は恋人に窘められる。「あなたは滅茶苦茶にしているだけよ」。全くもってその通り。

 ハワードはしかも、愛にまつわる何がしかの真実を、物語の中に浮かび上がらせるのではない。極めて分析的でハートの感じられないセリフの洪水によって語り上げる。それならば退屈を承知で、安っぽい恋愛教則本でも読んでいれば良いだけの話ではないか。映画ならではの話法を放棄しているかのよう。終幕に友情話に向かうのも、あぁ、なんと頓珍漢。

 ヴィンス・ヴォーンのデブ化がいよいよ止まらない。ケヴィン・ジェームズと顔の輪郭が同じって、ちょいと拙いのではないか。あの高身長であの肉付きだと画面に軽快感が出ない。絞ることを真剣に考えた方がイイ。せめて15キロ。久しぶりにメジャー映画でビッグロールを務めるウィノナ・ライダーは、やたら気合いが入っていて、なんだか怖い。睫毛の盛り方、目周りの塗りたくり方が大変なことになっている。ヴォーン&ジェニファー・コネリー、ジェームズ&ライダー、どちらのカップルもそれぞれ全くタイプの違うスターゆえお似合いには見えず、落ち着かない気分が終始付きまとうのも辛かった。





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