June 9-11 2017, Weekend

◆6月第2週公開映画BUZZ


ザ・マミー 呪われた砂漠の王女 “The Mummy”
 配給:ユニヴァーサル
 監督:アレックス・カーツマン
 Budget:$125,000,000
 Weekend Box Office:$31,688,375(4035)
 OSCAR PLANET Score:30.2 BIG BOMB!!!
 Oscar Potential:視覚効果賞
 Razzie Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:トム・クルーズ
           助演男優賞:ラッセル・クロウ
           助演女優賞:ソフィア・ブテラ

“It Comes at Night”
 配給:A24
 監督:トレイ・エドワード・シュルツ
 Budget:$5,000,000
 Weekend Box Office:$5,988,370(2533) zzz...
 OSCAR PLANET Score:80.6 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:ジョエル・エドガートン
           助演男優賞:クリストファー・アボット
           助演女優賞:カルメン・イジョゴ
           助演女優賞:ライリー・キーオ

“Megan Leavey”
 配給:ブリーカー・ストリート
 監督:ガブリエラ・カウパースウェイト
 Budget:-
 Weekend Box Office:$3,810,867(1956) zzz...
 OSCAR PLANET Score:73.4
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:ケイト・マーラ
           撮影賞、編集賞、録音賞、音響効果賞、作曲賞

“Beatriz at Dinner”
 配給:ロードサイド・アトラクションズ
 監督:ミゲル・アルテタ
 Budget:-
 Weekend Box Office:$141,958(5) Great!
 OSCAR PLANET Score:73.4
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:サルマ・ハエック

“My Cousin Rachel”
 配給:フォックス・サーチライト
 監督:ロジャー・ミッチェル
 Budget:-
 Weekend Box Office:$968,506(523) zzz...
 OSCAR PLANET Score:69.7
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演女優賞:レイチェル・ワイズ
           助演男優賞:サム・クラフリン
           美術賞、衣装デザイン賞

“The Hero”
 配給:ザ・オーチャード
 監督:ブレット・ヘイリー
 Budget:-
 Weekend Box Office:$45,317(4)
 OSCAR PLANET Score:68.5
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:サム・エリオット


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 ブレンダン・フレイザー主演の人気シリーズ「ハムナプトラ」シリーズは32年映画「ミイラ再生」のリメイクだったが、『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』は「ハムナプトラ失われた砂漠の都」(99年)のリブートになる。それも主演がトム・クルーズというかなり本気のそれになる。2,000年の眠りから覚め復讐の王女となったアマネットと、彼女の暴走を食い止めようとする男の戦いが描かれる。本作は今後ユニヴァーサルが大々的に展開することを予定している「ダークユニヴァース」プロジェクトの第1弾にも当たる非常に重要な一作になるわけだが、厳しいことに批評家は声を揃えて出来映えに苦言を呈している。テンポ良く話は進められるものの、視覚効果頼りの味気ないアクションとサスペンスに占められた画面は魅力薄で、いかにクルーズやラッセル・クロウが奮闘しても興奮できないのだとか。簡単に言えば、リブートの価値が感じられない仕上がり。オスカーでは視覚効果賞のチャンスも厳しいのではないか。いや、むしろラジー賞に警戒するべきかもしれない。興行的にも期待値を考えるとかなり苦しいスタートで、ユニヴァーサルは「ダークユニヴァース」に関して再び戦略を練り直す必要があると思われる。

 『It Comes at Night』の舞台は疫病が蔓延する世界。人里離れた森の中で暮らす家族が、別の家族と一緒に暮らすことになったことから起きる不条理を描くホラー。少し前から急激にBUZZが盛り上がってきた一作で、今年を代表するホラーになるのではないかとの声が方々から聞こえてきていた。そしてそれに太鼓判を押すように、批評家は絶賛態勢に入っている。タイトでスマートな演出により導かれるその世界観は、ホラーにはまだこんな可能性があったのかと感嘆させるほどに新鮮で、そこで産み落とされる恐怖の質も超一流との声が溢れ返っている状況。もちろん賞レース参戦は狙っていないだろうが、映画ファンなら気に留めておいて損はない出来映えと言って良いだろう。ただ、この評価が興行成績に反映されていないのは寂しいところ。何とか口コミ効果を狙いたいが、ホラー映画ではそれも難しいか。

 拡大公開作の最後は『Megan Leavey』。イラク戦争で爆弾処理犯として活躍した女性兵士と軍用犬の交流を描く。批評家の反応は好意的なものが多い。比較的平凡な話ではあるものの、心の揺れが非常に正直に繊細に描かれていて、素直に物語のメッセージを受け止めることができる。主演女優ケイト・マーラと犬の相性もとても良いとのこと。話自体は賞受けすけするようなものではないが…。また、興行的にも戦争絡みということで厳しい立ち上がりになっている。

 『Beatriz at Dinner』はサンダンス映画祭で好評を博していた一品。仕事にどっぷり浸かっている開業医の女性が、車の故障をきっかけに場違いな晩餐会に出席する羽目に…。魅力は何と言っても主演女優サルマ・ハエックのパフォーマンス。社会との付き合いというものにまつわる居心地の悪さをパワフルに見せ切る見事なコメディエンヌぶりだという。共演のジョン・リスゴーも素晴らしい。賞レースに絡むにはやや作品パワーは弱いが、もしかするとハエックはゴールデン・グローブ賞候補が狙えるかもしれない。興行的には限定公開ながら極めて高いアヴェレージを記録。慎重に拡大公開のヒットにも繋げたい。

 ダフネ・デュ・モーリアの小説の何度目かの映画化となるのが『My Cousin Rachel』。19世紀イングランド、最初は憎んでいた死んだ従兄の妻と暮らすことになる青年を描く文芸ドラマになる。批評は好意的見解が優勢で、それは極めて美しい撮影と相変わらず魅惑的なレイチェル・ワイズのパフォーマンスによるところが大きいとのこと。話のミステリー部分に関しては詰めが甘く、簡単に予想できるのが難とのことだが…。賞レースに絡むことがあるとするならワイズの主演女優賞だろうが、BUZZ不足は否めない。美術賞、衣装デザイン賞に希望を持つ方が賢明かもしれない。ただ、興行的不発の現実を考えると、それもまた楽観的過ぎる見方と言えるだろう。

 『The Hero』はサンダンス映画祭発のインディーズムービー。落ちぶれた元西部劇スターが復活を目指す過程で、成功の意味について考えることに…。批評は使い古されたテーマと演出に苦言を呈したものも目立っているのだが、それでもなお好意的見解が優勢。それはひとえに主演を務めた老優サム・エリオットのいぶし銀の魅力によるところが大きく、作品の奥行きを深いものにする、まさにヴェテランならではの味が感じられるのだとか。賞レースではエリオットの主演男優賞候補を願う声も出ている(ただし、作品規模を考えると実現の目は小さい。インディペンデント・スピリット賞ならもしかして…)。なお、興行的には可もなく不可もなくの限定公開となっている。





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