フリー・ファイヤー

フリー・ファイヤー “Free Fire”

監督:ベン・ウィートリー

出演:シャルート・コプリー、アーミー・ハマー、ブリー・ラーソン、
   キリアン・マーフィ、ジャック・レイナー、バボー・シーセイ、
   エンゾ・シレンティ、サム・ライリー、マイケル・スマイリー、
   ノア・テイラー、パトリック・バーギン、トム・デイヴィス、マーク・モネロ

評価:★★




 銃マニアでも何でもないので、昨今の映画の銃弾の数に物を言わせて高揚感を煽る傾向には眩暈を覚える。80年代筋肉スター映画の悪質な名残りとしか思えない。『フリー・ファイヤー』では90分間、ずっと銃撃戦が続く。当然呆れてしまうことを予想するわけだけれど…。

 銃拝跪主義的な嫌な感触は回避されている。と言うより、銃に対する幻想の破壊こそが目指されているところだ。銃撃戦が始まっても、登場人物が格好良く見えるカットは一切ない。それどころか、登場人物全員が漏れなくアッという間に負傷し、芋虫のごとく地べたに這いつくばっての戦いになる。ギャングの抗争ではなく、芋虫たちの情けないバトル。

 しかし、芋虫はしぶとかった。致命傷のような傷を負いながら、なかなか死なないのが可笑しい。生への執念と言うより、死神に弄ばれている感じだ。そして悲劇的で滑稽な空間の中で彼らは、不毛な会話劇を始めるのだ。

 この会話劇はもっと捻りがあるべきだ。ギャング間の対立だけでなく、仲間内でも思うところの多い面々。意図してのことか、事故なのか、仲間を撃ってしまうこともある。そのくすぐりを大切にした可笑しみのセリフから滲み出る分量が少ないのが惜しい。

 それから倉庫内で各々どこにいるのか、俯瞰で分かりやすく見せて欲しい。本当の銃撃戦現場の混沌を表していると見ることも可能ではあるものの、それよりもカメラワークや編集の技術が追いついていないように見えるのは損だ。

 キャストでは紅一点のブリー・ラーソンが目立つことはあっても意外に活躍せず、髭のせいでクマっぽいアーミー・ハマーの気取った感じもさほど前面に出ない。それよりも無駄に喋りまくるシャルート・コプリーの方が印象に残る。サム・ライリーとジャック・レイナー、銃撃戦のきっかけを作る若いふたりも妙に目に残る。コプリー、ライリー、レイナー…共通点はバカ。そう、喧騒に勝つのはバカだったというオチだ。





ブログパーツ

blogram投票ボタン

スポンサーサイト

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

blogram投票ボタン
blogram投票ボタン
人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ