ワイルド・スピード ICE BREAK

ワイルド・スピード ICE BREAK “The Fate of the Furious”

監督:F・ゲイリー・グレイ

出演:ヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、
   ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソン、ナタリー・エマニュエル、
   クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、エルサ・パタキ、カート・ラッセル、
   シャーリズ・セロン、スコット・イーストウッド、
   ヘレン・ミレン、ルーク・エヴァンス

評価:★★




 何よりもまず、『ワイルド・スピード ICE BREAK』の興味は、ポール・ウォーカーの不在にどう対処するかだろう。ヴィン・ディーゼルと共にシリーズを引っ張ってきた功労者の穴はそう簡単に埋められるものではないはずだ。ところがその点、作り手はさほど悩まなかったように見える。シリーズ途中参加のドウェイン・ジョンソンの出番を大幅に増やしたのだ。誰よりもスターパワーの強力な男の見せ場を増やす。何ともまあ、分かりやすいハリウッドだ。

 ただ、それが巧く機能したかと言うと疑わしい。ディーゼルもジョンソンも肉体勝負の筋肉男で頭よりも先に身体が動くタイプ。簡単にマッチョが売りと言い換えても良い。その結果、ふたりが前面に出ると、画面が予想以上に暑苦しく、そして単調になるのだ。ウォーカーにはオッサンになっても爽やかさがあり、愛すべきB級の匂いを漂わせ、かつ共演者を立てられる才能もあった。あぁ、失って気づく君の価値。いや、別にジョンソンが酷いわけではない。ディーゼルの身体を絞れていないプロ意識の欠如に較べると、むしろ立派なものだ。単純に食い合わせの問題だ。

 ジェイソン・ステイサムが再び重要ロールで出てくるだろうことは想像できたものの、「ファミリー」に入るというのはちょっと違うのではないか。彼がやってのけた悪事(とりわけ仲間の殺害)を考えると、週刊ジャンプ的に昨日の敵は今日の友を大々的に掲げるのには違和感がある。ディーゼルとステイサムが一緒の画面内に入った際、ディーゼルがステイサムの動きの綺麗さに喰われまくるのもスゴイ。

 悪役のシャーリズ・セロンも意外に冴えないのではないか。お直しでもしたのか、顔つきが「アンダーワールド」(03年)のときのケイト・ベッキンセール風なのもイマイチだけれど、それよりも全然身体を動かさないのが気になる。ハッカーという役柄ゆえ、パソコンの前で無表情にキーボードを叩くだけとはこれいかに。続編に期待しろということか。

 シリーズに新しい風を吹かせようという気配はなくはない。ディーゼルが仲間を裏切る展開は悪くないし(ただし、裏切る理由が決定的に安い)、ミシェル・ロドリゲスからフェミニンな匂いを引き出すのは相変わらず良い味だ。ただ、肝心のアクションに手詰まり感がある。

 大都会を走る大量の車をミニカーのように撮ったり、車を立体駐車場から降らせたり…と瞬発的に面白い画がは出てきても、これまでのシリーズに出てきた一瞬で目に焼きつくスペクタルは見当たらない。強いて挙げるなら、氷の上でのチェイス場面になるのだろう。潜水艦も絡む。ただ、最大の呼び物とするには案外予想通りの展開と画に留まる。シリーズ完結に向けて一旦速度を緩めた…わけではないか。





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