ラスト・スキャンダル あるハリウッドスターの禁じられた情事

ラスト・スキャンダル あるハリウッドスターの禁じられた情事 “The Last of Robin Hood”

監督:リチャード・グラツァー、ウォッシュ・ウエストモアランド

監督:ケヴィン・クライン、スーザン・サランドン、ダコタ・ファニング、
   パトリック・セント・エスプリト、マット・ケイン、マックス・カセラ、
   ショーン・フリン、ブライアン・バット、ジャスティナ・マシャド

評価:★★




 エロール・フリンと言うと「ロビンフッドの冒険」(38年)「シー・ホーク」(40年)あたりが代表作になるだろうか。「アビエイター」(04年)ではジュード・ロウが演じていたフリンはしかし、スキャンダルだらけの私生活の方が有名かもしれない。『ラスト・スキャンダル あるハリウッドスターの禁じられた情事』では未成年の少女との関係が綴られる。彼女を「ロリータ」(62年)の主演に推す場面まで出てくる。

 そう、フリンの女癖の悪さと言うか、若い女好きと言うか、とにかく以前に未成年レイプスキャンダルがあったと言うのに、それでもまた未成年の少女に手を出す素行の悪さが印象に残る。「歩くペニス」と形容されるくらいだ。フリンは少女の母親とも仲良くすることで、彼女との関係をカムフラージュする。ほとんど狡猾という言葉が相応しい。

 フリンのイメージが悪くなるばかりの物語。彼の醜聞を21世紀の今に暴き出す、その意味がどこにあるのか、全く分からない。少女に目をつけた理由は明らかにされないし(単純に一目惚れということか)、彼女への愛は語っても誠実さはどこにも見当たらない。60代のケヴィン・クラインが若々しくユーモアを振り撒きながら40代後半から50代にかけての彼に似せても、やっぱりだらしないイメージしか浮上しない。

 少女の母親はステージママという設定で、娘の飛躍のためにフリンの蛮行を見て見ぬふりをする。そちらの罪も重いと糾弾する。確かにそうではあるものの、スーザン・サランドンが見せる母の複雑な胸中は表面を撫でる程度に済まされる。今フリンに怒っていたのに、次の場面では彼を讃えたりしているものだから、自身も含め注目を集めたい「誘う女」(95年)的面白さは制限される。

 唯一の見どころは、少女役のダコタ・ファニングが思い切り綺麗に撮られていることだろう。50年代の品のある装いが完璧にフィット。ピンクや薄いブルー、レモン色のシンプル・イズ・ベストな洋服を軽やかに着こなす。いつもよりメイクは濃い目でも、ファニング特有の透明感と美しいブロンドのおかげで、けばけばしくはならない。フリンじゃなくても惚れるだろう。

 過去を掘り起こす悪趣味さが後に残る映画だけれど、もしかしたらもっと喜劇色強く撮っていたら印象は大分違ったか。50年代前後のダグラス・サーク的世界観を思わせるところがあるものの、結局思わせただけで終わる。もしそのあたりに不敵に突っ込んでいたら、メインの三人の掛け合いも翳りを帯びながらも眩く輝いたのではないか。





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