秘められた出会い

秘められた出会い “Une rencontre”

監督・出演:リサ・アズエロス

出演:ソフィー・マルソー、フランソワ・クリュゼ、アルトゥール・バンザカン、
   ジョナタン・コエン、ニールス・シュナイダー、ステファニー・ミュラ、
   オリヴィア・コート、アレクサンドル・アスティエ

評価:★★




 『秘められた出会い』の主役男女は、弁護士と作家だ。彼らがとあるパーティで出会い、強烈に惹かれ合う。ただし、男は妻子持ちで、離婚している女も妻子持ちとは付き合わない主義だ。何だ、ハイソなふたりの澄ました恋愛映画か。まあ、確かに否定はできない。ただ、これはフランス映画だ。格好良く撮ることが、滅法意識される。

 主演はフランソワ・クリュゼとソフィー・マルソー。どちらも若くない。惹かれ合っているのに、なかなか一歩が踏み出せない。経験を積んでいるのだから、さっさと行動に移すが良いと思うものの、どうやらここでは経験こそが彼らの足を引っ張る。人はそれを分別と呼ぶのだけれど、これだけで関係を引っ張るのはさすがに無理がある。次第にしゃらくさいふたりに見えてくる。

 やたらフォトジェニックなふたりだ。マルソーが綺麗なのは当たり前として、百歩譲ってもハンサムとは言い難いクリュゼも、ちゃんと違和感なく撮られている。このあたりがフランスの意地だろうか。恋愛に年齢など関係ない。雄を求めるのに、雌を欲するのに理由などない。本能こそが全てだ。何歳でも違う性に魅入られるのは素晴らしいことなのだ、みたいな。

 それに説得力を持たせるためのロマンティックな演出が気恥ずかしい。オシャレな場所に、ムードある音楽。意表を突いた構図。クローゼットの向こうが突然クラブになっていたり、写真の中の人が動いたり、若者の恋愛映画にありがちな小技も積み重ねられる。未来予想図に想いを巡らせる場面も少なくない。作り手はパリの魔法を信じる。ただ、魔法は信じ過ぎると、ファンタジーになってしまうことには慎重になるべきだ。

 そんなわけでクリュゼとマルソーが魅せる恋愛は、不倫が生み出す普遍的罪悪がやけに強調される。「恋におちて」(84年)では浮気された妻が、夫の「何もしてない」との告白に「その方がもっと悪い」と怒ったけれど、もしかしたらクリュゼもマルソーも映画を観ていたのかもしれない。そして、ロバート・デ・ニーロやメリル・ストリープになりきっていたのかもしれない。どうせならベッキーのゲス不倫劇場を参考にしてくれた方が面白かっただろうに。

 小じわが増えても可愛らしいマルソーで新鮮だったのは、恋愛場面よりも、子どもたちとの場面だ。ティーンの子どもがふたりいる設定。彼らを溺愛していて、つい干渉し過ぎてしまうあたり、あぁ、マルソーも母親になるとそうなのかー、と妙な感慨を感じる。いつまでも恋愛映画が多いマルソーだけれど、家族コメディを手掛けても面白いかもしれない。





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