アサシン クリード

アサシン クリード “Assassin's Creed”

監督:ジャスティン・カーゼル

出演:マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール、
   ジェレミー・アイアンズ、ブレンダン・グリーソン、
   シャーロット・ランプリング、マイケル・K・ウィリアムス

評価:★




 ゲームを原作にしたアクション映画はつまらないと相場が決まっている。「世界観」という言葉を盾に捻り出した物語が、立体性が求められる映画という芸術にてんで馴染まないのがいちばんの理由だ。『アサシン クリード』も得意気に見せるそれが、まるで輝かない。

 所謂秘密結社の対立を描く話で、人の思想をコントロールできる「果実」の在処をめぐり、主人公が己の祖先の過去を追体験する。何のこっちゃわけが分からない説明になるけれど、己の意識を過去に飛ばすことで真実を探り、そしてそこで繰り広げられるアクションが見せ場になる。まあ、「マトリックス」(99年)を雑に模倣した感じだ。

 アクションがつまらないのは、例によって矢継ぎ早の編集が肉体の躍動を殺す病にもろ罹っているからだ。けれど、それだけではない。手首に短剣を隠した主人公の、パルクール風アクションが中途半端に提示されるのも原因だろう。格好良くポーズをキメるのは僅かに限られる。と言うか、ポーズを入れられるような見せ場作りがなされていない。

 それに現代と過去が繋がっていることを示すために、過去のアクション場面に現代で機械に繋がれたまま同じように身体を動かす主人公の画を挿入する演出が、決定的にイージーだ。ただでさえ厳しいアクションのリズムを完全に狂わせる。

 美術や視覚効果は「金かけてまっせ」的にアピールされる。とりわけ500年前のスペインを見せるために大掛かりなセットが組まれている。ただ、それも中世の気分を出すことを優先した、やたらもやがかかって見える画の中では、現実感あるものとして感じられない。

 こんな気の抜けた世界にマイケル・ファスベンダーを放り込んでくれるなと思うものの、ファスベンダーはプロデューサーも兼ねているので、まあ仕方ない。己の責任だ。ファスベンダーはそもそも、漫画やゲームにヒントを得た世界とは、そのシリアス顔が相性が良くないと思うのだ。ユーモアを決して許さないというか…。「X-MEN」シリーズが成功したのはアンサンブル式で、それを感じさせる暇がなかったからなのかもしれない。ちなみに、ファスベンダーがダメなら、代わりにマリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズら他の名優を愛でようという作戦は諦めるべきだ。彼らはファスベンダー以上に無駄遣いされるのだ。





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