最高の家族の見つけかた

最高の家族の見つけかた “The Hollars”

監督・出演:ジョン・クラシンスキー

出演:シャルート・コプリー、チャーリー・デイ、
   リチャード・ジェンキンス、アンナ・ケンドリック、
   マーゴ・マーティンデイル、メアリー・エリザベス・ウィンステッド

評価:★★★




 若き日のアラン・ドロンや好調ギャスパー・ウリエルのような有無を言わせぬ美形を眺めるのは映画の醍醐味のひとつには違いない。ただ、魅力的なファニーフェイスというのもなかなか侮れない。ジョン・クラシンスキーなど好例で、若干下膨れ気味の輪郭に乗っかった大きな目や鼻や耳のバランスが絶妙で、大らかさを感じさせるガタイと共に、何とも言い難い温か味を醸し出す。しかもそれでいて彼は、ちゃんとハンサムとしても通用するのだ。『最高の家族の見つけかた』はそんなクラシンスキーの監督・主演作だ。

 ニューヨーク在住、恋人が妊娠中のグラフィックノヴェル作家志望の男が主人公。母が倒れたことをきっかけに帰郷。そこには問題を抱えた家族がいて…というストーリーはありふれたものだ。しかも、それぞれが抱えている問題に切実さはあまり感じられず、家族も機能不全というほどにはハチャメチャでもない。

 どうやらクラシンスキーは大袈裟な装飾が嫌いなようで、慎ましく物語に向き合う姿勢を崩さない。母の脳腫瘍という決して楽観視できない病に向き合うのは父(リチャード・ジェンキンス)、長男(シャルート・コプリー)、次男(クラシンスキー)。彼らの困ったところを暴き出し、それをそれぞれが自覚し、人生の次のステージへと向かう、その背中をそっと押す。

 それはそう、まるでダメ男たちの人生をそっと抱きしめるかような優しい視線を伴う。大丈夫だ。きっとやり直せる。転んでも起き上がれば良い。あまりに直球で、少々照れる。それに音楽はキャメロン・クロウ映画のようだし、笑いの質にはもっと毒があっても良いし、展開はどこまでも直球を外さない。クラシンスキーの誠実さがその欠点を突破する。無理があっても許せてしまうのは、クラシンスキーの愛嬌ある顔が浮かぶからか。

 母役にマーゴ・マーティンデイルを置いたのは大正解だ。ベッドを隙間なく埋める巨体のマーティンデイルは家族の太陽だ。家族の未来を照らすために輝く。男たちはマーティンデイルの巨体に躊躇うことなく飛び込んでいく。その際の跳ね返りを捉えた映画と見ることもできるかもしれない。

 マーティンデイルは太陽ではあるものの、人間らしい弱さと強さも感じさせる。手術前髪を剃ることになったとき呟く。「丸坊主にしたらおじさんと間違われるわ」。剃った後にはすぐさま「口紅を取って」。この流れの中にはクラシンスキーとの「母と息子の会話」があり、感情を的確に刺激する。湿っぽいところも多い作品ではあるものの、作り手の真心はちゃんと伝わってくる。





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