グースバンプス モンスターと秘密の書

グースバンプス モンスターと秘密の書 “Goosebumps”

監督:ロブ・レターマン

出演:ジャック・ブラック、ディラン・ミネット、オデイア・ラッシュ、
   ライアン・リー、エイミー・ライアン、ジリアン・ベル

評価:★★★




 ジャック・ブラック演じる児童ホラー小説作家の作品には鍵がかかっていて、一度それを開けてしまうと、そこに書かれているモンスターが次々現実世界へと現れる。さあ、どうするか。まあ、簡単に言えば「ジュマンジ」(96年)と「ナイト ミュージアム」(06年)をミックスしたような話だ。ノリとしては呑気な80年代映画、例えば「グレムリン」(84年)あたりに近い。

 『グースバンプス モンスターと秘密の書』の見どころはもちろん、最新VFXを駆使して表現されるモンスターだ。雪男から始まり、喋るからくり人形、不機嫌なノームたち、空飛ぶプードル、巨大カマキリ、ジャージを履いた狼男、古典的ゾンビの群れと大盤振る舞い。怖がらせにかかってもマヌケでユーモラスな一面を残しているのが80年代の香りの源か。何だか懐かしささえ感じさせる。悪いことではない。

 こういうのは子ども向けだと敬遠されがちだけれど、いやいや、大人の鑑賞に耐え得るように細部に気が配られている点は見逃されるべきではない。閉鎖された遊園地やスケートリンク、スーパーマーケットや墓、学校と次々舞台を変えたり、銃やナイフに頼らず生活道具や知恵等の原始的方法によりモンスターに立ち向かったり、「少年少女三人組+作家」のバランスが考えられていたり…と脚本が溌剌としている。

 とりわけモンスター撃退チームがご機嫌なコメディのリズムを創り出していることは特筆に値する。やはりブラックが入っているのが大きい。子ども相手にも手加減することなく辛辣なジョークを畳み掛け、でもその根底にはやはりハートが美しく敷かれている人。視覚効果で作り出されたモンスター相手にも余裕の喜劇演技だ。

 少年少女俳優たちはブラックにギョッとしつつも伸び伸び。ディラン・ミネットはそろそろ少年役は卒業していく時期。少し昔ならローガン・ラーマンが演じそうな役柄で光る。ヒロインのオデイア・ラッシュはミラ・クニスを思わせる美貌でミネットと微笑ましい関係を構築。気弱なライアン・リーはブラックにも引けを取らない絶妙のバランス感覚でトライアングルにくすぐりを入れている。彼のおかげで笑いが単調にならなかったと言って良い。

 中盤以降に明らかになるある秘密が、物語に翳りを落としていることにも注目したい。フィクションがもたらす歓びと、それが引き起こす寂しさが、案外大人っぽい。創造の世界に浸ることはプラスかマイナスか。この映画はプラスが少し上回っているところを楽しく突いている。後味が良いわけだ。





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