王様のためのホログラム

王様のためのホログラム “A Hologram for the King”

監督:トム・ティクヴァ

出演:トム・ハンクス、アレクサンダー・ブラック、サリタ・チョウドリー、
   シセ・バベット・クヌッセン、ベン・ウィショー、トム・スケリット

評価:★★




 たっぷり貫禄と脂肪を蓄えたトム・ハンクスは、いつの頃からか「アメリカの良心」「アメリカの父親」としてハリウッドに君臨。それはそれで頼もしいことなのだけど、80年代の頃、或いはメグ・ライアンと共に最強のロマコメカップルとして鳴らしていた頃の彼を愛する者としては、ちょっと寂しく感じられるのも事実だ。『王様のためのホログラム』ではそのハンクスが久々に、軽妙さを前面に押し出した演技を見せる。

 そんなわけでハンクスはサウジアラビアに放り込まれる。仕事も金も家族も失った男が、アメリカから遠く離れたイスラムの地で一発逆転を狙う。再就職したIT会社でハンクスが任されるのは、国王へ3Dホログラムを売り込むことなのだ。果たして成功するか否か。

 …という本筋は、どうやらさほど重要ではないとトム・ティクヴァ監督は考えたらしい。セカンドチャンスの話ではなく、中年の危機に直面した男の自分探しの旅として捉える。これが…ハンクスとの相性がよろしくなかった残念無念。

 というのもハンクスは基本、見るからに良い人であり、価値観をひっくり返す必要があるほどのドラマ性を肉体に感じさせないのだ。それでもハンクスは慣れない異国文化に目をぱちくりさせながら右往左往する。見つけるのは自分の居場所だ。うむ、生温い。でもまあ、全く違う生い立ちの人間たちの心が拒絶することなく溶け合うのを見るのは気持ち良いことではある。

 ハンクスよりもボロ車を運転する現地男が楽しい。アレクサンダー・ブラックはエドガー・ラミレスをもっと喜劇寄りしたような顔立ちで、最初から良い人のハンクスを楽し気に突いてみせる。愛嬌もある。あぁ、どうせならブラックとハンクスの関係を膨らませば良いのに。

 惜しいことにティクバはサリタ・チョウドリーとのラヴストーリーをより重要視する。脂肪腫の診察で知り合った彼女との関係が、終幕に大々的に取り上げられるのにギョッとする。話が一気に迷走する。何の話だったけ…と呟く人続出だろう。





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