マグニフィセント・セブン

マグニフィセント・セブン “The Magnificent Seven”

監督:アントワン・フークワ

出演:デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、
   ヴィンセント・ドノフリオ、イ・ビョンホン、マーティン・センスマイヤー、
   マヌエル・ガルシア=ルルフォ、ヘイリー・ベネット、
   ピーター・サースガード、ルーク・グライムス、マット・ボマー

評価:★★★




 「七人の侍」(54年)と比較しても無駄というのは端から分かっていることで、それならば真っ新な心で臨もうという気持ちになっているのに、『マグニフィセント・セブン』はしかし、オリジナルを大いに意識した画を連発する。まあ、それだけオリジナルが偉大ということなのだろうけれど、頭に傑作の影がちらつくのは良いことではない。

 西部劇の醍醐味はほぼ網羅される。勧善懲悪の世界。往年のウエスタンへの目配せ。男たちが掲げる誇り。知恵とユーモアを具えたアクション。ピストルやライフルの華麗なる手捌き。酒場や安宿、そして女と子ども。小さな人間たちと対をなす大自然。

 とりわけ男たちの肌の掴まえ方が素晴らしい。ここに出てくる男たちは隙あらばと鏡を見て己がどう見えているかを確認するような軟弱な者たちではない。当然西部の陽にやられて、肌のキメは粗く、脂もたっぷり。でもそれがとても味があって良いのだ。この肌の役作りが最も優れていたのはイーサン・ホークか。

 アントワン・フークワ監督は男臭い世界観を得意としている。いつもなら男たちの破天荒さを掬い上げて物語に蹴りを入れるところだろうに、今回は意外に折り目正しい物語運びだ。男たちが集まり、町の人々と絆を築き上げ、遂に悪者と対決する。すっきり観られるのは良いけれど、もう少し豪快に暴れても良かった。西部劇の美学を優先させた結果だろうか。

 役者は誰が儲け役ということはないけれど、この中だとやっぱりクリス・プラットの格好良さが目立つ。西部スタイルも髭も似合うし、ギャンブラーで手品が得意という設定もハマっている。銃を操る様も似合っている。いつもより大分二枚目寄りの立ち位置。それでもどこかいつもユーモアを忘れないのがプラットらしい。ハリウッドで初めて良い役を貰ったと言って良いかもしれないイ・ビョンホンは身体の動きが現代的で、やや浮き気味だったか。

 オリジナルからの変更点の中では主人公の闘う意味が最も大きなそれになるだろうか。南北戦争後というのがミソで、彼には闘わずにはいられない理由が与えられている。これをクライマックスに明かすというのは勿体ないのではないか。せっかくデンゼル・ワシントンのような信頼できる俳優を起用したのだから、せめて中盤には明らかにして、その翳りを掘り下げるのが正解だろう。他の男たちとの絡みも、その方が奥行きが出ただろうに。





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