スノーデン

スノーデン “Snowden”

監督:オリヴァー・ストーン

出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、シャイリーン・ウッドリー、
   メリッサ・レオ、ザッカリー・クイント、トム・ウィルキンソン、
   スコット・イーストウッド、ローガン・マーシャル=グリーン、
   ティモシー・オリファント、リス・エヴァンス、ニコラス・ケイジ

評価:★★




 エドワード・スノーデンが早速長編劇場映画になった。無理もない。世界中の通話やメール、SNS等のやりとりがアメリカにより監視されていたのだ。その事実だけでも衝撃的なのに、それを暴いたのが29歳の一見ひ弱な青年なのだ。興味を持つなという方が無理。気がかりは手掛けるのがオリヴァー・ストーンという点か。

 ストーンが『スノーデン』に惹かれるのは良く分かる。力の弱い者が強い者に、小さな人間が巨大な権力に立ち向かう構図は、いかにもストーン好みだろう。「正義感の強い俺」に酔いやすい人なのだ。事実、映画を観る限り、ストーンはスノーデンに惚れている。世間では評価が真っ二つに割れた人物。ストーンはスノーデン支持派であり、そうでない人々を受け入れる気など、毛頭ない。

 ストーンは愛国心ある青年がいかにして変わっていったのか、その謎を描くことに失敗する。抜群の知識を持つ青年の、軍、CIA、NAS時代を通じて浮上するものに、何が起こったか以上のものはない。強いて言えば、神秘的な恋人の存在の影響はあるものの(そうなのだ。恋人がいるのだ。やるねスノーデン)、それが彼を大きく変えたと見るのは難しい。

 そう、ここでのスノーデンは偶然国家の監視システムの存在を知り、瞬く間に正義に目覚める、変わり身の早い男だ。その彼を魅力的に見せるためには、大それたことをやってのける不敵さを描くより、誰もが共感できるその庶民性を綴る方が良い。それがストーンの判断で、かえって映画的快感を削ぐ結果を招く。

 ただ、ストーンを演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットはイイ。メイキャップで似せるよりも、雰囲気をスノーデンに近づけた役作り。所作と声色をいつもとはがらりと変えている。何と言うことのない場面でもゴードン=レヴィットが役に入っている感じは楽しい。恋人役のシャイリーン・ウッドリーとの掛け合いも息が合っている。

 それからスノーデンが遂に行動に出るあたりからはなかなかのサスペンス。情報のコピー。不意の協力者。ルービックキューブ。扮装。潜伏。脱出。それならば「アルゴ」(12年)風に暴露直後からの話に絞ってじっくり描いた方が面白かったのではないか。スノーデンを知りたいのなら、既にドキュメンタリー「シチズンフォー スノーデンの暴露」(14年)があることだし…。





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