ドクター・ストレンジ

ドクター・ストレンジ “Doctor Strange”

監督:スコット・デリクソン

出演:ベネディクト・カンバーバッチ、レイチェル・マクアダムス、
   キウェテル・イジョフォー、ベネディクト・ウォン、ティルダ・スウィントン、
   マイケル・スタルバーグ、ベンジャミン・ブラット、
   スコット・アドキンス、マッツ・ミケルセン、クリス・ヘムズワース

評価:★★




 ヒット作連発で広がり続けるマーヴェル・シネマティック・ユニヴァースはしかし、「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」(16年)によりヒーローに個性を持たせることも簡単ではないことを知らしめる。能力が秀でていて、特徴ある容姿というだけでは、無残にもその他のヒーローの影に隠れてしまうのだ。ヒーロー飽和状態の悪影響をもろに受けた格好。だからここで、『ドクター・ストレンジ』が参戦する意味はとても大きい。

 スティーヴン・ストレンジは特訓の末に魔術的能力を手に入れる人物だ。その容姿がいきなり胡散臭いのが嬉しい。いんちきマジシャン風の髭とオールバック。傲慢な態度。意思のある赤いマント(見事な助演)に、どこぞやの道場から拝借したような道着にブーツ。しかも演じるのはベネディクト・カンバーバッチだ。カンバーバッチがヘンテコポーズをキメる。それだけでどうしようもなく可笑しい。

 はっきり言って、その世界観はちんぷんかんぷんだ。物凄く大雑把に言うと、この世には異次元が存在し、そこでの精神世界をベースにした戦い。カンバーバッチも、ティルダ・スウィントン(美しいスキンヘッド)、キウェテル・イジョフォーも、マッツ・ミケルセンも、小難しい用語を使って尤もらしく説明するも、標準以下の脳みそでは全く理解できぬ。まあ、心の平穏が強さに繋がるってことだろう。違うか。

 まあ、何でも良いというのが正直なところで、そう、この映画の売りは結局のところ、ど派手なヴィジュアルだ。ニューヨークが、ロンドンが、香港が魔術の力により大スケールの歪みを見せ、その様相は街全体がからくり屋敷にでもなったよう。楯も横も上も下も関係なく、ぐにゃり。「インセプション」(10年)のヴィジュアルをもっと凝った感じだ。

 つまりこれは視覚効果だらけということで、画面の変態に驚きながら、しかし案外飽きが来るのも早い。「出し惜しみはしない。お前ら、ついてこい」と宣言でもしているかのようで、その勝気さが命取り、むしろ冷静さを誘う。ただ、後半この歪みが街の修復に向かうのに使われるあたりにはホッとする。単純に破壊を追求はしていない。

 それに役者の身体が、こんな視覚効果だらけでもちゃんと動いているのだ。じっとしていては視覚効果に呑まれてしまうとばかりに、走って飛んでポーズをキメてと大忙し。カンバーバッチがこういうのに異様にハマるのもポイントだ。本職は医師である主人公の、命というものに対する葛藤にはもう少し踏み込んで欲しかったという不満を寛容に導く程度の魅力は具えている。





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