マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ

マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ “Maggie's Plan”

監督:レベッカ・ミラー

出演:グレタ・ガーウィグ、イーサン・ホーク、ジュリアン・ムーア、
   ビル・ヘイダー、マヤ・ルドルフ、トラヴィス・フィメル、
   ウォーレス・ショーン、アイダ・ロハティン

評価:★★★




 これまでにも「インディーズの女王」と呼ばれた女優は多いけれど、彼女たちとグレタ・ガーウィグの決定的な違いは、その身体の大らかさではないか。呑気さと言い換えても良い。身体が大きめで、彼女自身もそれを持て余し気味で、でもほとんどそれを気にしていない。「ま、いいか」とあっけらかん。

 ガーウィグはそれを操ることで、キャラクターに「鈍感」と「繊細」を同時に宿らせる達人だ。バカな行動に走っても憎めないし、哀しみに暮れても絶望的なまでの悲惨さは感じさせない。そんなガーウィグがヒロインを演じたからこそ、『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』は面白い。

 ヒロインはちょっと聞いただけでは迷惑な女だ。体外受精のために精子提供を頼んでも無駄にするし、ふたりの子どもがいる男と不倫するし、それどころか略奪婚に漕ぎ着けるし、でも数年後に彼を元妻に返そうとするし…嫌われる要素満載。…にも拘らず、誰もが彼女を好きになるだろう。終いにはすとんと「恋のキューピッド」にまで収まってしまうのだから、ちゃっかり娘にも程がある。ガーウィグ、恐るべし。

 レベッカ・ミラー監督はガーウィグ=マギーを中心に置いて、ニューヨークに棲息するインテリ層の愚かさを笑い飛ばしてみせる。…となると、ウッディ・アレンをどうしても思い出してしまうわけだけれど、不思議とイミテーションの感じはしない。むしろ新しい風が吹いている気配がある。やっぱりガーウィグだ。彼女の存在が効く。

 ガーウィグの大きめの身体(骨が太いとも言う)が物語の枠を所々ではみ出しているのだ。はみ出しているというのは、ここにハマれば収まりが良いというところを、無意識に飛び出してしまうことだ。綺麗に収まったかと思えば、片手が、片足が、時には頭がおかしな方向に向かって一直線。それが映画の個性になる。「サボテンは水も貰えないの?」と呟くガーウィグが、我が道を行く。

 マギーの愉快さから目が離せない。男友達と息の臭さを確認し合う場面。男の小説の感想を捲し立てる場面。精子提供男がトイレでいたしている間に音楽をかけて踊る場面。冒頭から飛ばすこと!彼女がいるから他の人物も恐れず伸び伸び。情けなさを全開にするイーサン・ホーク。ハートをこっそり隠したジュリアン・ムーア。ヴェテランたちがガーウィグの身体に気持ち良く飛び込んでいる。





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