ピートと秘密の友達

ピートと秘密の友達 “Pete's Dragon”

監督:デヴィッド・ローリー

出演:オークス・フェグリー、ブライス・ダラス・ハワード、ウェス・ベントレー、
   ロバート・レッドフォード、カール・アーバン、ウーナ・ローレンス

評価:★★★




 『ピートの秘密の友達』のベースになったのは日本未公開のディズニー映画(77年)だ。そちらは観ていないので比較しようもないけれど、全体の印象はドラゴン版「E.T.」(82年)に「ジャングル・ブック」(16年)のエッセンスを振りかけたような感じか。視覚効果で表現されるドラゴンには「ネバー・エンディング・ストーリー」(84年)を思わせるところがある。

 売りはもちろんドラゴンだ。出し惜しみなどまるでなし。少年が事故に遭う冒頭からドラゴンはあっさり姿を見せて自分をアピール。最初はその愛くるしいぬいぐるみ的容姿ばかりに目が行くものの、次第に優雅に飛んだり、透明になったり、火を吹いたり…と自分を分かった仕事ぶりだ。売りがはっきりしていているがゆえ、安定感あるディズニー的物語がさらに頑丈になる。

 6年をドラゴンと暮らした少年が人間界に舞い戻ったことをきっかけに、ドラゴンが発見され、欲深い人間による大捕り物が始まる。どこかで見たような聞いたような話に散りばめられるのは、現実社会を反映したモチーフの数々。森林破壊。仄かな恋。家族の在り方。かけがえのない存在との約束。押しつけがましく感じられない程度の触れられ方なのが好ましい。

 ドラゴンと少年の交流、そして彼らを見守る人々の関係に宿るのは、ナレーションでも語られる「目に見えないものが大切」という定番のテーマだ。とりわけ感心するのは少年のドラゴンへの想いだけでなく、ドラゴンの少年への想いが丁寧に掬い上げられている点で、このあたりは80年代的幼さを感じさせる容姿ながらも、ドラゴンが今の技術により創造されていることが大きな意味を持つ。

 幼い命が持つ可能性も見逃されない。少年は「ドラゴンに育てられた無垢な存在」だけで終わらない。自分で知恵を絞る。行動力・判断力も具える。もちろんハートもある。ディズニーが愛するわけだ。演じるオークス・フェグリーはサマンサ・モートンを子どもにしたみたいなんだけど。「ジャングル・ブック」のニール・セティ級の躍動感がもう少し欲しかったか。

 少年とドラゴンの前に立ちはだかるのは、ドラゴンを使って金儲けしようとする輩だ。その中心人物であるカール・アーバンが終幕に見せるある行動に、ディズニーの人間への見方が良く表れている。このあたりを正々堂々を描けるのはディズニーの強みか。むず痒いと照れるのではなく、それこそが大切だと語り掛けるよう。少年とドラゴンはだからまた、気持ち良く舞い上がる。





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