ドント・ブリーズ

ドント・ブリーズ “Don't Breathe”

監督:フェデ・アルヴァレス

出演:ジェーン・レヴィ、ディラン・ミネット、
   ダニエル・ソヴァット、スティーヴン・ラング

評価:★★★★




 気のせいだろうか。とんでもババアが出てくる映画は多いのに、とんでもジジイが活躍する映画は少ない。しかし、『ドント・ブリーズ』は正真正銘、とんでもジジイが大暴れする。盲目だからと油断していては命取り。心してジジイに立ち向かわなければならない。

 ジジイは戦争で失明した元退役軍人。一人暮らしのジジイの家に若者三人が強盗に入る。普通なら同情されるべきジジイはしかし、とんでもなく強かった。しかも、変態的な秘密の持ち主でもあった。聴覚と嗅覚の良さを駆使、情け容赦ない技を繰り出して、若者たちをとことん痛めつける。気がつけば「ワル」な若者たちを応援してしまう不思議。いや、ジジイにもっとやれーとけしかけたくもなるか。

 ジジイに扮するスティーヴン・ラングが見事なとんでもジジイっぷりだ。家の中のことを知り尽くし、なおかつ仕掛けも万全。ピストルやハンマーを的確に使いこなし、振り返ればヤツがいる。格闘シーンを眺めれば、その本格的な身のこなしが目に飛び込む。筋肉もりもり、何食ってるんだ。こりゃ若者が適うわけがない。

 ジジイが飼う犬がまた獰猛なヤツで、ジジイのサポートに余念がない。家を荒らす侵入者を玄関近くから眺めるショット、或いは通気口内部に入り込むショット、いずれも最高。「最後の仕事」でも完璧な迫力。さすがジジイに飼われるだけのことはある。

 ほとんど一軒家で展開するスリラーだけれど、カメラが自在に動くのに感心する。さり気なく長回しが多用され、人物の配置が良く分かるし、狭い場所にも柔軟に斬り込んでいく。暗視カメラ的映像が使われる場面も大変「気分」が出ている。

 おそらく脚本が良くできているのだろう。伏線が上手に撒かれているし、「ジジイ vs. 若者」の構図もワンパターンに陥ることがない。ピンチの作り方、そこからの脱し方、そこにさらに降りかかるピンチの作り方。若者たちは見つかるとヤバいから息もできないけれど、観客は面白くて息をするのを忘れるだろう。

 それからデトロイトの町がムード作りに素晴らしく貢献している。財政破綻後、街全体が亡霊にとり憑かれているみたい。物語を見つめるのは、それこそデトロイトの亡霊なのではないか。ジジイはデトロイトが生み出した怪物なのだ。そう、容易くくたばるわけがない。ジジイ、フォーエヴァー!





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