ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー

ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー “Rogue One: A Star Wars Story”

監督:ギャレス・エドワーズ

出演:フェリシティ・ジョーンズ、ディエゴ・ルナ、ベン・メンデルソーン、
   ドニー・イェン、マッツ・ミケルセン、アラン・テュディック、
   チアン・ウェン、リズ・アーメド、フォレスト・ウィテカー

声の出演:ジェームズ・アール・ジョーンズ

評価:★★★




 もちろんメカはたっぷり登場するし、空中戦は見せ場のひとつだ。帝国軍と反乱軍の対立構造は守られるし、宇宙空間も贅沢に設計される。忠誠や犠牲がドラマを盛り上げるのもお馴染み。ただ、「スター・ウォーズ」シリーズの外伝とでも言うべき『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』は、これまでよりも大分生々しい画が連続する。具体的には戦争の色だ。ヴェトナムやアフガニスタンを連想させるところがあるくらいだ。

 視覚効果がたっぷり使われていることは間違いないものの、それよりも土の色のイメージが強く残り、大地の上でスペクタクルを繰り広げる者たちの息遣いも大変近いところで聞こえてくる。帝国軍の力が増す一方にあり、反乱軍は苦戦を強いられる。その中に芽生える希望。それを掴み取る者たちの物語は、地球で起こった戦争の歴史の一側面が大いに反映されたものだ。しかも、その光の当て方が渋い。

 ヒロインのジン・アーソを始め、星を壊滅させるほどの威力を持った「デス・スター」なる兵器の設計図を奪うミッションに携わる者たちは、別段ヒーローとして描かれない。いや、その勇気あるアクションはヒーローのそれと言って良いものの、彼らはルーク・スカイウォーカーやハン・ソロ、オビ=ワン・ケノービのように歴史に名を残す人物ではない。世界に名を広く知られることなどない、けれど、歴史の影で重要な仕事をやってのけた人物として描かれる。

 そう、世界はそうやってできている。人々を率いるカリスマ性を持つヒーローだけでは社会はバランスを欠いたものになる。世界はそこに生きる個々が複雑に絡まり衝突している。ジンや仲間たちは信じる正義が同じ方向にあった者たちで、存在に気に留められることがなくとも任務に身を捧げることを恐れない。終幕は犠牲という名に次々死者が出て違和感を感じるものの、あぁ、それはそういう意味があったのだ。名もなき戦士たちの尊い戦い、それに敬意を捧げた話だ。

 もちろんそんなに固く構える必要などない。「スター・ウォーズ」らしい活劇もたっぷりある。意外と言っては失礼かもしれないけれど、ジンを演じるフェリシティ・ジョーンズが大変アクションが似合っている。げっ歯類的顔立ちと小さな身体が、小汚い戦闘服に包まれたとき、美貌と度胸を具えた立派な戦士へと変身する。大がかりなアクションにも埋もれない所作が美しくカッコイイ。その他では、チアルート・イムウェなる盲目の人物を演じるドニー・イェンがアジアの体技を見よと言わんばかりの華麗なポーズをキメるのに目を奪われる。これまたカッコイイ。

 ジンとその父(マッツ・ミケルセン登場。悪役ベン・メンデルソーンとの絡みが嬉しい)のドラマが物語を貫いているのは、これまでのシリーズを意識したのかもしれない。それぞれの想いをセリフで語らせるのではなく、行動で語らせるところに巧さがある。ジンのアクションの原動力になっているのは家族への想いであり、それをアクションに滲ませたジョーンズはやはり偉いのだ。





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